どくしょかんそうぶん

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    「ライトハウス」を観た

    これはテンション高くて良いサイコホラー。あらすじなどは適当にググってくれ。

    白黒の古い時代の映画にしては音声もクリアで、画面も美しい。登場する人物も少ないので、主要キャストの面ばかり見ることになるんだけど良い面構えしてて、最後まで見入ってしまう。中でも一番迫真の演技を見せてくれたのは、

    カモメ

    どうやって撮影したのこれ?っていうシーンもあったんだけど…調べたら本作は2018年撮影だった。じゃあ…本物じゃないかもな?全編をとおして眉をひそめながら観るような作品ではあるものの、大人のみなさんには良いエンタメとなる佳作で御座いました。

  • どくしょかんそうぶん

    「失敗の科学」を読んだ

    Amazonプライム枠。普段から勉強に勤しんでいる人には何をいまさら、という内容かもしれないねえ。自分のような不勉強な人間でも絶対に知っている事実として「人間は絶対に失敗する」ということがありんす。誰でも人生で叩き込まれる教えの一つだろう。いつしか自分のしでかしたことに青ざめて恐怖し、実感することになる。本書を読んでいる間にも、どこかに失敗があったかもしれない事件が起こっている。帰宅したら冷凍庫が開いていた、KDDIの大規模障害、安倍晋三氏の銃殺事件まで起こってしまった。

    結構ボリュームのある書籍だが、事実をもとにした内容であることもあり、わりと丁寧に何度も書いてある内容もあったりして、そんなに苦にはならなかった。兎に角わかりやすい内容だった。あまり「わかりやすかった」ばかり言ってると胡散臭いですが…。

    本書は現場猫みたいな事案を紹介するような内容ではなく、もうちょっと複雑な事情に触れている。実際の現場ではちゃんとマニュアルがあったり、失敗回避のための行動がとられていたのに、なぜこうなってしまったのか?一体何が起こったというのか?淡々と解明されているものの、事実に基づいているからリアルでじつに肝が冷える。

    この「失敗」という状況から多くの学びがある、というのは殆どの人が経験したことがあると思う。想定してない事が起こって、想定してない結果がでるんだから、そりゃあそうなんだ。だからってわざと失敗して良いというわけではなく、みんな成功を目指してる。そのためにあれこれお金をかけたり勉強したりリスクをとったりしているんだ。だから、失敗を認めないという状態が発生しうる。失敗したことにならないので、同じ轍を永遠に…ということになる。この辺の事例もわかりやすく書いてある。事実を認めずにすり替えてしまう。誤りを認めないことでキリスト教的価値観に縛られて、西洋科学が発展しなかったという主張までされている。カルト教団や刑事裁判など、「いかにも」な事例が登場するのでほんとわかりやすい。予言が外れた、だの、犯人をでっち上げた、だの。個人的にはプロ野球の某投手が気になってしまう。

    だから、エラーや失敗の報告をされたとしたら、まずは「よく報告してくれた!」と褒めるぐらいじゃないといけない。これは何かネットのコピペで読んだ気もする。ただ、ずっと褒めているばかりでは火事を眺めているようなもので意味がない。それでも少なくとも失敗があったという報告に制裁ばかり与えては、誰もそんな報告しなくなる。これも実体験あるよね、大体の人。現場猫はこうして生まれるんですなあ。

    「Kitchen nightmare」を観ていた。そもそも酷い店を選別している企画なので偏りはあるだろうけども、多くの責任者は平気でうそをつき、問題ないと言い張り、責任は俺にはないと言ってのける。店にはそれを問題とみなしている従業員やシェフがいて、客の評判は良くない。顧客のクレームを報告されてもシェフは無視する。テレビの企画って面を含めても、アメリカ人っぽい「自分を肯定して押し切ったほうが勝ち」みたいな…世相?が引き起こしてるんじゃないかと思うけどな。

    帰宅したところ、冷凍庫のドアが開いてて、水浸し。試しに冷凍食品の袋を開けてみると、すでに不審な匂いがしていたので全部捨てた。ちゃんと閉まっているのを確認しよう!なんてあたりまえだ。確認を実践していないから開いていたわけで、どうやって実践するのか。長時間開けっ放しだったら自動でしまる冷蔵庫を買うのか。何か機構をDIYするのか。開いているあいだは音が鳴るとか。ポポーポポポポ♪そもそも冷凍庫のドアは正常に機能しているのか?冷蔵庫でチェックリスト作る練習できる。

    どうするも何も「気を付ける」とか「心がける」なんてものは神頼みと同義でダメなんだ。他にどうしろって言うんだ?というところで「こうしましょう」というアイデア、対策、プロダクトが生み出されるというのが「失敗の科学」なんじゃないかと思う。そう失敗は防ぐことができる!…という可能性もある!という気がする!うまくいけばの話だが!

    そんなもんだ。神はいない。人類つらい。現場猫はいる。人類つらい。

    Amazon「失敗の科学」

  • どくしょかんそうぶん

    「めし」を観た

    カレーは飲み物、めしは観るもの。

    本作は林芙美子の小説を映画化した1951年の作品。とwikipediaに書いてあるが、タイトル以外に興味を惹かれた点はないのでとりま見てみよう。結婚してしばし経ち、ちょっと気まずくなった夫婦があれこれして仲直りするお話。雨降って地固まる。

    映画の内容はなんとも言い難いけど、あらすじ読んだらその通りというか。本作は作中設定どころか、リアルライフでもこの5~6年前には戦争してたわけで。黒沢作品もそうだけど、戦後数年の作品を観るとどうも自分は「戦争で何もかもひっくり返ってなくなった」みたいな印象を強く持ちすぎているんじゃないかと思ってしまう。文明が滅んだわけじゃあるまいし、戦争前後に当然文化の繋がりがあるという当たり前のことを、忘れてしまう。戦中も、貧しくとも普通の暮らしだってあったに違いないのだし、妻としての人生とは?なんてテーゼもあったに違いないんですわ。たぶんね。

    やはり作中の風景が面白い。台所にはかまど?ガスコンロが最新鋭の設備として広告に出てくるのが1951年ごろらしい。でもやかんがガスコンロっぽいものに乗ってるように見えるなあ。電球は傘のところのスイッチを捻って点ける。これも祖父母の家にあったような…。キャバレーなんてものに人が集まってて、売り上げはそろばん弾いて帳簿に記入、洗濯板でがしがし洗って。それでも「プレゼント」なんて言葉がセリフに普通に出てくる。夫人がはいてる靴は、雪駄っていうのか?人々も、大して今と変わらないじゃないか。作中にスマホを放り込んでも、そんな違和感ないのではないか。

    物静かで頑固なおやじが、卓に着き、「めし」と呟く。奥方が食事の用意をして、家族が集まり食事が始まる。そういう景色は自分の記憶にある。実体験だか、テレビでみたんだかわからないが、登場人物は誰でもよい。夫と夫人だ。何だよ偉そうに、って思う人もいるだろう。自分も子供の頃はそうだった。カーチャンが忙しそうにしているのに父親はどっかと座って「めし」だなんて横柄な。いやいやそれは違う。実際、家族を食わせるために苦労している父はとても偉いのであります。

    家族とか家庭のありようが変わりゆく21世紀ですが、どのみち一人では暮らしていけません。習慣もまたゆるゆると変わりゆくと存じますが、どこかしらで”習慣”の枠に嵌っていくのも人生でしょう。いびつになった枠との軋轢を滑らかにするのも、結局はその人の腕前なのではないかと、思うのです。

    物語の感想がないな…まあいいや。めしにしましょう。

  • どくしょかんそうぶん

    「ゴルゴ13」を観た

    Amazonプライムでアニメ版があったので観た。高倉健が主演の実写版もあると聞いたが果たしてそれを目にする機会があるだろうか。あっても観ねえか。

    知っているストーリーばかりなのでそんな楽しいものでもなく、何話かぼんやりと見て…それで終了。銃撃だの爆発だの多いので、アニメのほうがやはり映えます。ゴルゴの声優は舘ひろしというのに驚いた。違和感なかったなー。もうひとり、知ってる名前があった。千田光男とある。ナハ!!の人だ。しかも、あのガンスミス、デイブ役とは驚いた。ゴルゴファンにはたまらない人b、ってあれ、違う人なの。

    そんな情報を漁っていたら、このデイブのスピンオフ作品があったらしい。ぐぬぬ、知らなんだ。ファンの看板を下ろすとともに、単行本出ないかお祈りでもしようと思ったら、九月に刊行されるらしい。ひゃっほう。

    小学館のサイト

    なお、一話なら無料で読めたので興味のあるかたはぜひ。

  • どくしょかんそうぶん

    「私立探偵 濱マイク」を観ている

    作品の評判が良いのは知っていたし、もしかしたら当時テレビで観たんじゃないかと思うのだが、何も覚えてないな。

    だもんでー、「へえ…」と一話目を観てみたら、クッソ面白くて顎が外れたので残りも観るぞー。豪華な出演陣と言われているらしいが、一話目を観て出演者の名前は菅野美穂しかわからなかった。あ、泉谷しげるもいたね。永瀬正敏は知ってるけど、顔を観ても記憶と一致せず。たぶん浅野忠信あたりと混同している。

    EGO WRAPPING’ なー。懐かしい。探偵にくっついて行動していた長髪の女性をみて、「あーこれ確かUAだよな~」って意味不明な勘違いしてた。あー、市川実和子さんねー、うーん…知らない。新鮮でいい。

    二話の冒頭で「この人のほうがUAに似てるな~」って思ったら本当にUA本人で顎が治った。俺の記憶はどうなっているんだ。ドラゴンボール読み直したらサイヤ人のくだりで顎外れるかな~。