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「情報セキュリティの敗北史」を読んだ。
情報セキュリティ完全に理解したわー。
というのはよく目にするジョークなので誤解なきよう。それはさておき。これは良書。冒頭から原初コンピューターの成り立ちなどの「セキュリティ」以前、なんなら「情報」以前のおかたい話題が出てきて面食らう。もっとエンタメ寄りのセキュリティ事件簿みたいなもんかと思っていた。しかし、本書はそうではなく、真面目に見識を広めようとする人々向けの書籍のようであります。つまり、わたくし向けではなさそう…ではあるのだが。
今の我々がその言葉から連想するような「情報セキュリティ」は1970年代初期の、米国政府機関の調査に端を発するということだ。コンピューターにアクセスできる人間が限られていた状態から、今後は徐々にその数が増えていくだろうという流れの中で、この人にはこの情報を見せてもOK、しかしこの人にはダメ、という判断が必要になった。今に生きる我々からすれば、「隣の部屋の人とはドアの鍵が違う」ぐらいに当り前に思えるが、何事も転がし始めてみないとその先にある危険を察知できないものなんだろう。ところが、本書の流れにそってざっくりと言えば、そのセキュリティ研究者たちの取り組みはこれといって実用的な役目を果たせないうちに、トーシロ市民たちが参加するインターネットの時代がやってきてしまった。そして本書のタイトルには「敗北史」とある。
オーマイガー
とにかく情報が多く、しっかりしており、重厚な一冊だ。なんでもかんてもまるで現場で見てきたように語られる。現地に時間旅行でもしましたか?尤も、そんな所感を抱くのは、自分もある程度は今現在愛用しているインターネットの仕組みやらの基本的な知識があるからだろう。過去のニュースとかで聞いたことあるなーって。だから、このへん事情に疎い人には、読みにくいのかもしれない。しかし、インターネットの時代であるので、わからん事は調べながら進めれば良い。そうすればなるほどなるほど、と納得できるんじゃないか。
世間一般にインターネットが広まる、少し前。大学生とかコンピューターが趣味の大人には広まった頃。1999年ぐらいか。この頃には既に今でも問題になっていようなセキュリティの問題があり、対策がされてきたんだなあって感慨深くもある。いやいや、お前そんな専門家でもないし現場に詳しくも無いだろうってツッコミはその通りだが、本書がそうさせる。現場にいた人物が回想をしているかのように良く書かれている。
そして現在も現場にいる人にとっては「あるある」となりそうな事例も書かれている。2001年あたりに問題が提起されて、今現在も解決していないような事例もある。テクノロジーの道理だけで対処を試みても、セキュリティの問題はもうどうにもならないんじゃないか、そういうレベルにまでコンピューターとインターネットは広まったのだ。ユーザー側の企業の事情、セキュリティ側の企業の事情、諸々、諸々、もろろろろ。
敗北「史」と銘打っているのは伊達ではない。本書は歴史書だ。web2.0の頃、インターネット関連では随分と極端な事を言う人がいるなあ、なんて印象だったんだけど、本書に目を通した後では、あれは既に専門家の間では議論されてきた事だったのか、と腑に落ちた。「(とあるメジャーなアプリケーションの脆弱性への対応としては)windowsを使うな、で良いだろ」みたいな物言いも、実際にそんな施策をした実例が過去の歴史にあったわけだ。
つうわけで、読む人を選ぶものの、専門家ではない一般人でも読むことはできる。現代のセキュリティ問題への答えとなるべき情報には乏しいかもしれないが、たどってきた道筋を把握するだけでも迷子の可能性はちょっとは減るもんだ、の心意気でトライしてはどうでしょか。
以下余談。
訳者の小林啓倫氏のブログは昔よく読んでいた。だから名前に見覚えがあった。当初、小林氏が著者だと思って読み進めていて、このディテールはちょっと異常だと思って感嘆した。50年あるいはそれ以上前のエピソードを拾ってくる取材力って凄いなあと。実際は日本語版の訳者であったわけだが、Amazonの商品ページにははっきりと訳者と書いてなかったので勘違いした。
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「うずまき」を読んだ
初めての筈なんだけど、序盤のいくつかの場面を読んだ記憶がある。連載されていた当時読んだんだろう。1998年だって。
面白かった。世間に評判が高いのも頷ける。途中から災害パニックものみたいな展開になっていくあたりは、当時はやっていた一連の作品の影響かしらと思ってしまう。…こういう感想はおっさんの悪い癖でしょうか。
渦という現象、形状がテーマというのは面白い。日常でおなじみの形だ。作中にも台風やカタツムリが登場する。太陽系の模式図みたいな同心円では、円の軌道は重ならないが、渦なら中心点に繋がる。作中では中心点からボトッと下に落ちた。…そう考えると渦って図形の認識は二次元だけど、中心点では縦に拡散する挙動をするものなんだろうか。風呂の栓を抜いたときの渦というのは、縦に水が引っ張られた結果、吸い込み口が渦になる。台風も縦に吸い上げて渦になる。そこで消失するわけでは無く、捻じれの溝に沿う事が出来る者だけを通す、別の世界への入り口というのが渦の正体なのだ!小型渦は知らん!盆踊りの輪が渦になると、本当にお迎えしてしまうのだ。
本作は海外でも人気あるらしい。日本のホラー全般的にウケが良いとは聞いたことあるけど、なんだろう、湿っぽい感じが良いのかな。でっかいバケモンがドカドカと走ってくるよりも、飲食店の店員さんぐらいの佇まいで( ˘ω˘ )スウっと間合いに入ってくる感じ。うまく言えないけど、どこかが日本の風土とか因習に繋がっている。村の境のお地蔵様を超えると、だとか、雨の日にあの沢に行くと、だとか。具体的に描写されなくても、骨身とインクに染みたおどろどろしい感じ。我々がそれら怪異と一つながりの縄で結わえられている感覚を感じる。私が以前にその有難くもくそ迷惑なご縁を覚えた漫画が、
「ねじ式」なのは、これって…いやいや、おっさんの悪い癖。
ねじ言いたいだけでは?はい。
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めし短観2025年4月
ゆかりウィンナ。…!?ゆかり???ジャケ買いしてしまった。あのふりかけのゆかり。昭和生まれは全員知ってるんじゃないか?あのゆかりのウィンナー。茹でてmgmg。味わいは確かにゆかりの雰囲気があるが、そこまで全面にゆかってはなかった。いっそシャウエッセンにゆかりのふりかけをかけたほうがそれっぽい味になるんでは?🤔やみつきとの商品名だがそこまでには至らず。残念。
https://www.foodlier.co.jp/products/vienna.html?series=yamitsuki
大葉とじゃこのピザをお買い上げ。パッケージ捨てたのでちゃんとした商品名もわかんねが、おそらくはこれと思われるリンクを貼っておきます。自然解凍してから焼いてねってタイプで、1時間ほど放置してから適当にトースター焼き。味わいよし。
https://kantaro-pizza.jp/product/chirimen-pizza/
伊藤園「りんごのお酢」をぐびぐび。自分が子供の頃にりんご酢ブームみたいなのがあったような朧げな記憶がある。味わいもなんというかこう、当時を思い出すような、想定内。そんなに酢がきつくもないので飲みやすい。こーいうのはチンカチンカに冷やして500mlのペットボトルを一気に飲みたいもんだな。
https://www.itoen.jp/products/46819
「キャベツがあれば!回鍋肉」でお料理。先にキャベツを炒めていったん別のさらに置いといて…という自分が嫌いなタイプのやつ。レシピとしては普通の事なんだが、そのような手間をスキップしたくてこーゆー商品を選んでいるのだよ。キャベツ以外の具材はたけのこと豚肉の切れ端。パッケージの中からは煮凝りみたいになってボトッと出てきた。要冷蔵の理由はこれかあ。ソースの味わいはまずまず良いけど、毎度ながらこの手の商品は味付けが甘すぎる。
https://www.nipponham.co.jp/products/processed_foods/dishes/china/2177
「堅あげポテト匠味 伊勢海老しお味」うーん、これならかっぱえびせんのほうが良いかな:;(∩´﹏`∩);:リンク無し。
「香薫」のクソでかパックがあったのでお買い上げ。なんでウィンナーは2袋ペアで売ってんだろうな?こちらは510gというドデカ…でもないけど、大容量の趣や良し。味わいや…味わい…。こんなしょっぱくて油っぽかったっけな?とはいえ満足のいく味わい。野菜スープでは消化しきれなかったので、「こういうので良いんだよ定食」を作って頂いた。画像無し。
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実体は軍事ロボットであるいうジョークがありました
歯磨き中に電話が来たり、荷物が届いたり。ただの偶然イベントなんだけど、とある一日に集まってしまい、なんだこれまるで忙しビジネスマン!?なんてげんなりしていた。面白がっているだけではなく、げんなりするのには、そう、こんな時は必ずもう一個セットでネガティブなイベントを踏み抜く。何かやらかしたり。しかし特に何もなかった。正確には単に気付いていないに相違ないのであるあなおそろしや。
洗濯洗剤のストックが切れる。数年同じものを使っているが、さあ次はどうするか。特段不満も無いのだけど、こういう機会により良い商品を求めるようにするのは合理的だとは思う。また一方で、どういう商品が自分にとってより良いものか全く把握してないのにあれこれ悩むのは良くない。何にせよマーケットを調査せねばなるまい。普段行くドラッグストアの洗濯洗剤コーナーの前で🤔こんな顔してしばし眺めまわす。こりゃまるで忙しビジネスマンか。いくつか手に取って商品説明を確認した…ところでなんもわからん。大容量商品ばかりで試しに買おうという気にもならん。普段使っているものも売ってない。これは事前に把握済み。小さめの商品買ってかえる。一回使用して、ハズレとは言わんがやっぱり今まで使っていたもののほうがよさそうだってなった。うーん。その日の夜に数店舗歩いてみて、一個もうってないのでAmazonに発注するしかなかった。そう長くはないと言えども、まだ人生は続くのであるからして、身近で手に入らないのはシンプルに困った。前段で危惧したネガティブイベントはこれか?自分のやらかしを危惧するというのであれば、実際はご近所で売ってました!!というパターンが本命だが、いや間違いなく売ってなかった!たぶん!ぜったい!
少し前、真冬の話。信号待ちしてるとばーにら、ばにら♪のトラックがやってきて横付け。こんな人の少ない通りも走るのかと思ったが、交通法規と巡回ルートの都合を合わせるとこうなるのでございましょう。しげしげ眺めてみようかと思ったが、ドライバーの存在が気になってよそ見のフリ。このまま走り続けて、どこかですっと広告音声を切って車庫へ向かう。なんかエモいな。バニラカーとしてwikipediaに項目があった。このぐらいの規模になると、きっちりとしたビジネスの創意工夫があるから関連情報しらべるのも面白いんだよね。ビジネスマンかよ。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%8B%E3%83%A9%E3%82%AB%E3%83%BC
洗濯機のあの回転する部分。洗濯槽っていうのか。そのお掃除をする。クリーナー的なものを入れて一通りお洗濯コースをやらせるだけなんだが、洗浄モードがあるのでそれを使う。数時間浸したのちに脱水してくれるはずなんだが、翌日洗濯をしようと蓋を開けたら排水されてなかった。そのまま通常洗濯コースで排水。特に故障してはなさそうなんだが、現代人にはこういうトラブル頭が痛いもんで。
電子レンジもトースター機能で冷凍ピザやいたら煙が漏れ出てきて、匂いが充満した。ピザの臭いではなく、木が焦げたようなにおいだ。レンジの上にタンブラーとかおいてるし、背面はほぼ接地するぐらいの距離にタッパーが置いてあった。中のピザはまだ冷たい。それらを適切な距離に移動し、運転を続ける。ピザのお味はいまいち。フロントのドアの隙間から煙がもれているのは初めて目撃した大丈夫かほんま😥
これはPCやスマホがぶっこわれる予兆かもしれない。GWあたりの休日は少なくともまるっと一日はデータ整頓にあてる。なんなら二日目に突入も辞さない構え。なんとなくこうしている、というだけの自分が保有するすべてのデータを整頓せねば。ついでに紙書籍もごそっと。うおおお!もーあれもこれもごそーーーっとーーーー。テクノロジーなんとか解決してくれ~。
で。
ドラえもんのひみつ道具にゴミ関連はいくつあるか調べてみたら、凄く酷いものが一点だけあった。リンク先。今のコンプラでは無理そうな機能だ。総じて、人類の夢とは縁遠いもの多くねえかあいつの道具。いやいやしかし、あるいは未来にはゴミなど存在しないのかもしれない。ひみつ道具とすらいえない当り前の道具で、ゴミを経由せずに修理や再利用ができるようになっているのかもしれないぞ。
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「蜘蛛の糸」を読んだ
無尽蔵にニュースが流れてくるインターネットではありますが、ことのほか眉をしかめるニュースが流れてまいりました。ある人曰く、これは現代の蜘蛛の糸だと。
https://twitter.com/kusakashinya/status/1906910926424666478
https://togetter.com/li/2532829
そこで原典を読んでみたのですが、あらまこんな短いお話でしたのね。
https://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/92_14545.html
本件とは全く別に、街中で動画配信中の女性が刺殺される事件ありました。借金の返済を悪意を以て無視したことで恨みをかったという事情のようです。借金に関しては裁判で負けていると情報も見かけたけど、それ本当…?そこまで行くともはや悪人です。だからって路上で刺されて良いとまでは思いませんが、報いを受けることがあってもよい。なんなら世間はあってほしいうと思うことでしょうよ。俺もおもう。
いつだったか、あの戸塚ヨットスクールの校長がメディアに出ているのを見た。いろいろ端折って「体罰は善」とかエクストリームな主張になっていてみんなドン引きといったところだ。
この爺氏の言わんとすることを過去の実践を踏まえて好意的に解釈しつつ想像するに「世の中には親や教師から躾を受けぬままに放置され、あるいは躾を足蹴にしてもそれを咎められぬままに育った人間(≒子供)がいる」ってことだろう。じゃあ躾と称して暴力振るって良いのかといえば、それは許されませんよというのが世の中だ。だから、法規に則り定められた躾の手続きを経て、その次の段階へすすむという協力者すらいて、手取り足取りキッズの躾をやり直して、それでも待っているのは冒頭の話だ。なんだこれ?人の世ってそんなもん、で収めるしかないんか🤔
例えば誰かがうるせー馬鹿って言いながらぶっ飛ばしたら、反省を覚えて人間変わるんだろうか。それで由として良い?実際にトラブルになった相手方から行使されては治安の基に非ずつまりは手遅れだし、そこらの一般人が横からってわけにいかねーし、親とか先生がそうできなかったからこうなったんだろうから、じゃあヨットスクールでも作って先生になるしかねえか。あ、貴方もいただき女子の先生なの?こりゃどうも。
支援者にはごくちゅうにっきが人々に受ける確信があったと想像する。才覚とまで呼べるとはわからないけど、そんなもの。それが億単位の金を窃取せしめる一助だったとは想像に難くなく、でもって檻の中なんであって、そこを伸ばしてどうすんだって気もするところ、他になし得る業もなく、文字の羅列がその意図を編み込んで地獄より深くへ降りていくのは霊長類の習いであるから大丈夫やねん。私は近くて遠いまっくら森を遠きほとりから覗きこんでいるだけ。監獄ももう午
に近くなったのでございましょう。ただ野次馬の戯言
でした