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「これで死ぬ」を読んだ
Amazonプライム無料枠。
タイトルを「これで死ね」と見間違えて、エクストリーム老衰の時代が始まったかとワクワクしたのだが、むしろエクストリーム自殺を避けるための知見でありました。ふむふむ。各章ともに「死ぬ」の言葉が並んでおり、人間は死ぬのだという事実の確認に余念がありません。
内容はそんなみっちりしたものではなく、ポップなイラストに簡素な説明が添えられて、次々と人間が死んでいきます。youtubeには遭難事故を再現した動画を作成しているチャンネルが多数あり、そこで見た事例も本書に収められています。
アウトドアレジャーでの事故ばかりで、インドア大王の自分でも「そりゃあ死ぬよね」と納得できる事例ばかり。無茶した人、油断した人、阿呆が本当に死ぬんだなと確信を強めた。30分ほどで読み終えることができると思うので、夏休み前に生存率を高めておこう。
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$helter 111
東京都が配布している防災の小冊子。目を通すだけ通す。いかにもご尤もです、という内容が書いてあった。「東京防災」というタイトルだが、内容はほぼ全編が地震災害のものだ。地震というものはそれだけはっきりと、特定のリスクとして計上されているんだろう。過去の歴史を見てもまあその通りか。これは行政の立場だけではなく、我々一般市民の立場でも同じことで、都民は建物がひっくり返るような地震が絶対に起こると確信を持ったまま暮らしている。そしてどんな備えをしようとも、いつ起こるのかはわからない。もし外にいる時だったらその瞬間に適切な行動をする必要があるが、とてもできる気がしない。こういう冊子に載っているような情報を駆使して生き延びる必要があるのだ…が。地震のリスクを思う時に「生き延びる」なんてことまで真剣に考えるぐらいなら、住まいを移すことを真剣に考えたほうがいいんじゃないのか。移すって…どこに?
3Dプリンターで建てる家のニュースを初めて見たとき、これに興味を持ったとしも実際に買う人がどれだけいるだろうと思った。単に金銭の問題なら、買うだけの予算がある人はいくらでもいるだろうな。しかし本当に住居として選択することは無いんじゃないか。例えば広い広い庭をお持ちで、片隅に来客用の離れを作るとか?自分にこういう家を買う機会があるだろうか、というのは以前にも考えた事があった。まずは土地が必要。これについて心当たりは全くない。土地の広さはあのプリンターハウスが収まる広さで十分。それだってとんでもないお値段。土地は借地でも良いからあのハウスに住みたい!とまでは思わない。じゃあ賃貸で良くない?そもそもが持ち家なんて真面目に検討したことないんだよな。
今のところは「早かろう安かろう」というだけかもな。このプリンターハウスの起業した人の意見には賛同できる。なんで必死に稼いだおちんぎんが家の借金に消えるだけなんだ。そんな人生で良いのかって。一方で、まともに家を建てればそれなりに時間と予算がかかるのが当然である、とも思う。結局のところはお金があれば済むだけの話だ。はぁ資本主義。災害の備えだってそうだ。うちには地下シェルターがあります、というご家庭どのぐらいあるのかな。
つうか家の本質はシェルターやろがい。コスパどうこうの話を進めていったら、住まいを持たないか地下シェルター(あるいは地下とは限らなくて良いのかもしれないけど)に住むのが良いのではないか。採光、眺望などいろいろ付け足していった結果、みんなの家は地上に生えているのだ。…実際は地下シェルターの工事のほうが家より高いのかなあ?
こんな馬鹿話を書き綴っているうちに、調べもの始めてしまう。すると、自宅の1部屋をシェルター化するという方法なんかもあるらしい。「シェルター」設備の内訳もいろいろあって、毒ガスや放射性物質を浄化するフィルターとかずいぶんガチものの設備も。あるいは地球に人を乗せて戻ってくる小さなPODみたいなものから、浄化装置などに乏しいどっちかというと防空壕とか金庫みたいなものまで。思ったよりバリエーションがある。国際的なルールがあるわけでもないだろうし、例えば宇宙ロケットの設備みたいな物理的にこう作らないとそもそも成り立たないという縛りもないだろう。そして幸いなことに人類はまだ本当にシェルターが必要になる事態を経験してないから、どこに最適なバランスがあるのか把握しかねている…のかな?
ところで記事タイトルはfallout4というゲームに出てくるシェルター設備、vault 111から拝借しております。あのゲームでは冒頭、(ネタバレ)が起こって近隣住民と一緒にvault 111まで避難する場面がありました。裏山まで駆け抜けるというぐらいの距離。あんな風に、普段の住まいと避難場所両方が十分に存在するのが良いんだろう。各個人がバラバラに生き延びるよりは、ある程度の社会丸ごと生き延びたほうが未来に繋がる気がする。わたくしのように生き延びる価値に乏しい人間もおりますけどもーーー😢
それっていわゆる国家では。レンガの家よりも、狼が襲ってこない村のほうが必要なんだろう。しかしまあ…流石に夢物語か。世界が平和でも呑気に散歩しているときでも地面は揺れるってんだからな。杞憂の故事成語にもあるとおり、心配しててもキリがない。どこかの段階で、これは諦めるとか、ほどほどにしておくという判断が要る。結局現実的に必要なのは知識とお金と健康体。
というわけで、シェルター住まいは諦めて非常持ち出しリュックのメンテ。何年も大まかな構成が変わってないが、確実に自分の体力が落ちている。以前も当ブログで書いた気がするけど、冒頭に出てきたような防災系の情報源では、15Kgの重さにしましょうってガイドを見た事がある。このリュックも大体それぐらいの重さの筈なのだが、これを背負って避難できる気がしねえぞ…これもメンテの度にぼやいている。水と食料もいくらか入っているとはいえ、やはり重すぎるなあ。実際に背負って1kmほど歩いたこともあるには、あるんだけど。
知識と備品のアップデートもしないとなあ。モバイルバッテリーはこの10年でずいぶん軽く、容量も増えた。これは助かる。でも水や食物は宇宙が閉じるまで同じような重さだろう。水1Lは1Kgだ。軽量化しすぎて必要なものが荷物に無いと、結果としては命のほうが軽くなってしまいまんがな🤣🤣笑えないわ。
家やシェルター建てるなんてレベルではなくても、何かしら「今の備えが破綻したあとのバックアップ」も考えておくべきなのかな。それこそ杞憂か。