• どくしょかんそうぶん

    “fargo”を観た

    車の中でだんまりのシーンのパロディをNostalgiaCriticの動画で見たことがある。コーエン兄弟というのは有名だ。程度の前知識で。以下ネタバレです。

    ネタバレ…というほどの中身はないですが。

    映画のオープニングで、事実を基にした映画で云々と告げられるんだけど、これ妊婦の警官というのも事実?凄いガッツだ。作中じゃ単身いろんなところに出向いて最後には犯人に銃まで撃ってる。…見終わってからwikiにあたると、史実という冒頭の字幕も嘘であり、ついでに婦警役の人は監督の夫人であった。そんなところが一番驚くべきところっつうのもどうなのか。damm it.

    俳優のみなさんの演技はもとより、なんかこう…表情が良い。面構えというのかな?うまく言えないけど。実際、婦警役の女優さんはこの作品でアカデミー主演女優賞を受賞する。企みごとが失敗していく後に引けなくなって派手にめちゃくちゃになっていく…。よくあるパターンではあるけど、多方面取り繕うとして失敗して弱み握られてあばばばば、というパターン、リアルライフでも遭遇することあるので見る度に身に沁みます…。

    ただ、この感想文書くにあたって史実ではない、と知ってしまって、正直興ざめ。だって春になったらあそこに埋めたの出てくるんじゃないの。実際はどうなったんだろう?なんて終わった後に興味津々だったのに。「ヤナギタ」さんはなんだったかわからない。

    ストーリーが犯罪がらみであることもあって、唐突に出血系のグロい場面があったりする以外は、総じて落ち着いて見ていられる作品。「冬」の雰囲気もShiningなんかと比べても落ち着いていて良い。おこたでミカンを剥きながらどうぞ。

  • えさのじかんだ

    だって豚だろう。

    子供の頃、というほどに昔のこと。とあるテレビでの企画をネタに、みんなで話に花が咲いた、そんな場面だったのではないかと記憶している。料理をしない人に料理をさせてみると酷いことになる、とか、そういう話をしていた。至極当然なんだよな。ルールの知らないスポーツに放り込まれる様なもんだから、意味の分からない行動になる。けど、子供の頃から母の料理の手伝いが好きな食いしん坊デブ親孝行な息子としては、そんなに変なものが実際できるのだろうか、と思っていた。

    その料理というのが、味噌汁にウィンナーが入っているというものだった。

    どういう発想だろうかと皆で笑いあったものだ。確かに我が家で出されたことも、どこかで出されたこともメニューに載っていたこともない。当時は福島の片田舎暮らし、まして餓鬼、誰かが階段で躓いたというだけで一日笑っていられるような日々だったんだから、味噌汁にウィンナーなどと聞けばそらゲラゲラと笑い転げたもんだ。

    流石に大袈裟だな。ところが東京に出てくると、全国から集まった人々の、その地元の暮らしに驚くことが多かった。味噌汁にじゃがいもを入れるのは主に東北地方だけであるらしいと知った時の驚きはなんだろう。周囲の驚きっぷりはそうでもなかった。味噌汁なんてなんだかんだで大抵のものが入る。じゃがいもとはあまり耳にしないねえ、みたいな軽い驚きであった一方、自分はというと「いや嘘だろおい」って慌ててしまった。

    外食で味噌汁を食する機会はそこそこあるかもしれないが、具材に着目することはほぼない。和食の定食なんかでは味噌汁がつくことが多いが、具材はワカメが一番多いと思う。小さい角切りの豆腐や、油揚げが入っているバリエーションまで含めると、個人的な経験ではほぼ100%に近い。

    そういえば酪王牛乳が福島にしかないと知った時はぶったまげた。このブログに書いたのも今年の事で、そう昔のことではない。風習の豊かさとは実に面白いもんだ。それならば味噌汁だって普通にウィンナーを入れることはあり得るかもしれませんね。だって豚肉だし…。沖縄とかどうだろ。百聞は一見に如かず。味噌ベースに出汁と野菜と豚肉。豚汁じゃん。実際やったらいけるんじゃないの??

    というわけで…。やってみたところ思った以上に美味しくなかったというわけです。ウィンナーを噛んだ時に出る油がいまいち。豚肉で作るなら肉の味わいがしるに染み出しているものですが、ウィンナーの場合ほぼ皆無なので、じゅわっと口の中に広がる肉の味わいと味噌汁の味が、全然合わない。驚いた。もっと濃いめの、味噌煮込みとまで言えるような濃度ならばまだ美味しいかもしれませんが、れっきとした味噌汁ではどうも。このようなコンセプトだから出汁をレトルトの顆粒かつおだしにしたのもイマイチな原因だったろうか??

    野菜は人参大根、食前に刻み葱。大根の甘みがウィンナーの風味に負けて、気色悪い甘みに変化している。ウィンナーは「薫香」を選んだのだけど、スモーキーな風味が強い点はマイナスだったろうか。もっとやっすいパサパサのウィンナーのほうが相性が良いのかもしれないが、二度と試すまい、というほどに期待外れで〆。

    続きはデイリーポータルあたりにまかせた。頼んだぞべつやく。

  • ふでのゆくまま

    2016年

    毎度ながらの、本年度を振り返りましょう。

    今年も個人的に大きなアクシデントはなし。しかしまた嬉しい事もなし。実りの少ないここ数年。ため息しか出ねえ…。仕事では毎度毎度見返りの乏しい苦労をしています。親戚知人では叔父がまた転倒して尻の骨を折ったとか。一人ではなんか電動カーみたいなものでないともう歩けないようでしてね…。

    何か新しい事をしたわけでもないですし、皆様お世話になりましたと〆る次第。にしてもなあ…。もう限界ですかね、何か変えていかないと…。ただ、それが自棄になって窓からいろいろポイー(ノ´ー`)ノ ⌒ みたいなことではいかんのですよ。多分そうでしょ?しかし、そういう方向性に強く強く心惹かれるものがある。…ダメだこりゃ。何か拠り所が要るもんなのだなあと思う。固い決意とか強い信念とか苦手なジャンルとしか言いようがないのだけど、なにか持っていたこともあっただろ。なんだか惨めだ。

    さて。

    何も参照しないで思い出す今年のニュース。

    イギリスEU脱退(予定):
    脱退のニュースが流れた翌日の早朝にイギリス大使館に行ってみた。早朝過ぎて何もなかった。

    トランプ大統領誕生:
    仕事中にみんなで速報サイト見てなんやかんや言ってた。さすがに誰も文句言わないで注目してた。「うわーーートランプ勝っちゃうぞこれーーー」なんて。今後どうなるんだろうか、と。

    カストロ氏逝去:
    誰でも名前を知っている政治家。六時間演説。キューバ危機。武力で革命を成し遂げたという印象がなんだか薄い。子供の頃の「なんだか格好いい服を着ているおじさん」の印象のままだけど、wikipediaとか見ると冷戦のさなかによくもまあ舵取りしたもんだなあと。現状、アメリカと仲直りしました、みたいな情勢なんだとは思うけど、暮らしている国民的にはどうなんだろか。

    パナマ文書:
    世紀の不祥事、何故に騒ぎにならないのか。

    ラグビー日本代表の活躍:
    やっぱスポーツ興行は滅びるべきではないのよ。2011年のニュース、地震以外に何が思い出せる?

    相模原の施設での19人殺害事件:
    キチガイの犯罪でした、で終わればそれはそれでひとつの解決ということで、いうことで、いいのか。

    日本死ね、だって。うるせえばかお前が死ね。他にもれず私の拠り所はこの国とこの社会です。

    みなさま来年もよろしく。

  • えさのじかんだ,  ふでのゆくまま

    sakazenがamazonに

    デブ体系の御用達、サカゼンのショップがamazonさんにできてた。シャツでも何か買っておく?

    いつまでこんな豊満な布を使ったサイズを着てんだろか。運動不足が実感できないのは実感の機会すら稀だったりするし、ましてや「いやー年取ったね」なんてエクスキューズに嘘がない年齢になったこともあり、とはいえ今着ている服がきつくなるほどさらに膨れる事もなく、という塩梅だからであります。あと食い物ね、なんかストレス解消のつもりだろうか、阿呆みたいにカロリー摂取するやけ食いの類が、頻度上がっている。餃子カツ丼ピザ柿ピーみたいな。ああ間違いなくあがっている。夜更かし?寝不足?諦めた。酒は殆ど飲まなくなった。月に一回もない。いい傾向。

    そうじて全く良い方向に向いていない。一週回って良くなるまで耐えてみるかね。いやこれはホワイトホール突っ込んでも良くはならねーわ、はー…。またものぐさが加速していて、お総菜とかコンビニ飯の頻度もあがったか。うーん。学生のころ今よりさらに10Kg重いところから今より15-20Kg軽いところまで減ったのは、なんかこう危機感的なものとか食費に対する経済的事情とかそのそも代謝とかあったんだろうなあ。あといろいろ諦めてなかった。酒も一切ダメだったし。

    しょぼくれていられるか、明日もワテクシは飯を食う。カップヌードルダイエットと、蒟蒻畑、発注。しかしこういう志向の食品ははて気休めなのかあるいは本質的な解決なのか。科学的に見て摂取カロリーが減るには経る筈なんだが。ああ3年ぐらい前に今より10k近く痩せた時はもっとお散歩してたな。寒くなる時期にこの思いつきもアレだけどもう言い訳してらr

    24日、東京は雪かも 11月に降れば54年ぶり

    やっぱ来月からだクソが!もう1年ぐらいはsakazenのamazonにお世話になりまし。はー…。1年で収まるかしらねー。

  • どくしょかんそうぶん

    「π」を見た

    「π」という映画を見ました。もちろん当然以下ネタバレです。

    おっとモノクロだ。数学の研究に没頭する、世間からは変わり者と見られていそうな青年。話のオチはどういうことなのかあまり理解できなかったが、没頭するがあまり、またその才覚の確かなる故に事件に巻き込まれていくというのが大筋のストーリー。

    実際の数学者も、精神を病んだり謎の死を遂げたなんてのもおりますし、総じて何かを極限まで突き詰めて思考するというのは普通はおよそ不健康と言える暮らし。避けるが吉、とは言え限界を超えたところを目指す役目を負う人というのはいつの世もいるもので…。

    世界の全ての人間が、毎日毎日これを解決できなければ俺はオシマイだなんて必死に足掻いてる世界なんていやだろう。IT業界じゃあるまいし(白目)ある人がその人生で持つべき責務、抱えるべき重みというのは確実に存在する。誰にも平等に訪れるわけではないし、それがたまたま解決するようなことも人生にはあるだろう。あるいは諦めることが許されるようなことが訪れることもあるかもしれない。しかし最後まで石に噛り付いて、終いには人生を浪費してそこで結果を得ることが出来ることもある。その結果とやらを揃え設えして眺めまわし、最後には称賛の渦となったところで、当人には既にあまり意味がない。献身的とゆーよかまさに献身。果たして報われたと言えるもんだろうか。

    鏡に映った自分を一人真顔で見つめ続ける、止められるはずのものを止めない頑固さがある人の人生を豊かなものにし、またある人の人生を一瞬で壊滅させる。何時か周囲はすべて鏡になり、明かりも入らない筈の部屋に狼狽え弱りはてた自分の姿ばかりが映る。もうまっぴらだ、外に出よう、さあ全力で鏡を殴る勇気はあるかね。なんなら道具を使っても良い、そうだねドリルとか…。

    この映画の描写ほどには過激だったり奇異な事柄についてではなくとも、何かに没頭するあまり感情をおかしくした人って見た事あるでしょう。没頭ならまだ良い、氷の張った池に放り込まれるようなこともある。人生のことがらは割り切れない。πだけに。ほあああ美しいオチキター。何処が美しいかぼけ。

    原題のリアルライフだったら、こういう才能に目を付けてgoogleあたりが接触してくるってあり得る話なんだろうか。もしあり得るんだったら、どこにも発表してないものを嗅ぎ付けてくるような胡散臭さがgoogleとその社是にあるよね、って。ある時から変えたロゴにもね。はっはっは。こちらは割り切ってのお付き合いが良さそうです。ほあああ美しいオチキター。