どくしょかんそうぶん

まんがいろいろ読んだ

「懲役339年」

昔遊んだRPGのストーリーみたいな感じ。例えば…ロマンシングサガとか?王道の感じと言えばいいのかしら。思い切って言えば、王道そのものやんけ~。タイトルだけ見たときは「華氏451度」のオマージュみたいなものかなーと思ったら多分ちがった。”多分”ちがったというのは、「華氏451度」の内容をもう覚えてないから。

考えてみれば、ロマンシングサガ本当に成り立ちそうだな。代替わりして懲役の年数が減るのが皇位継承イベントの代わりで。ああ、でも敵側も千年ぐらいは生きるっていう設定じゃないと代替わりしてしまうなあ。時が流れれば世の中も変わる。人間関係も変わり、ひとの心も。懲役刑による時の経過は、その変化に寄り添うのか贖うのか。

田代まさしが出所したってよ。

「野原ひろしの昼飯の流儀」

野原ひろしとは誰だろうかと思ったら、クレヨンしんちゃんに出てくる父親だった。面白くなかった。孤独のグルメの大ヒットの後で、メシを食う漫画は山ほど登場した。そんな二匹目のどじょうの中の一つというわけですけども、面白くない。wikipediaによると、連載は長く続いているらしい。「孤独のグルメ」の井之頭五郎のように、外を回る機会の多い職種は、昼飯をその日いる場所で取ることも多かろう。野原ひろしもそういう職業という設定なわけで、数ある漫画の中からキャラクターを選ぶという点では良い選択だったのかもしれない。個人的にはAKIRA君とかがやっても面白いと思う。何故か成人して会社にお勤めしているAKIRA君。炒飯作るところを見つめて、象徴としての炎…とか呟いてみてほしい。

「エリア88」

とりあえず一巻だけ。ゲームはゲーセンで遊んだっけな。漫画を読むのは初めてだ。ゲームはわりと硬派なシューティングだったと記憶しているが、漫画のほうは詩情を湛えたメランコリックミリタリー。Battlefield4とかのキャンペーンモードみたいな。ロシアとウクライナの戦争の様子がばんばんネットに流れてくるご時世…願わくはこれを最後としたいが、今後もいつかどこかで起こるだろう。何か大切なもののために、勇敢に立ち向かうも力及ばず、運も味方せず、悲劇的に死んでいった人たちの物語。この先の世代には、どんな形で伝えられていくものだろうか。

「ケーキの切れない非行少年たち」

聞いたことあるけど漫画だっけ?と思ったら同名の書籍が既にあったようだ。犯罪を犯してしまった少年たちのうち、障害を持っている(かもしれない)少年が送られる施設での物語。原作者は少年たちと面談する医師。少年たちは、通常なら身に着けることのできる常識・良識が身につかない。そのため、空気が読めないとかキモイとか使えないとか疎まれることが多い。その原因の一つには知能(作中ではIQ)に問題があって、家族など周囲との関係や自己のコントロールに悪循環が起こり、「非行」のトリガーになってしまう。本作にはそんなケースのエピソードが幾つか収められている。

施設を無事に出た後にも、やはり悪循環が始まってしまい、犯罪に走ることがある。正直に言えば、耳タコですらあるシビアな現実だ。どうにかならんものかね?作品では、少年院へ入る事が、当人の更生というか…現実社会に無難についていく能力に手が届くためのチャンスとまで言っている。反省しろと言っても反省の概念が分からなかったり、学習で何かを身に着けることが難しいのであれば…特別な環境に置かれるのも良い方針なんじゃないかと思う…。自分の世代では、戸塚ヨットスクールみたいなものも連想しないことはないが、本作によれば少年院では、もっと世の中に寄り添った取り組みになっていると感じた。

原作は読んでないけど、この漫画版では少年たちに同情的な観点で書かれているような印象を受けた。犯罪を犯す前に何とか対処できないもんだろうか、という訴えでもあるかな。IQが低いとかなんとかで、犯罪行為が理解できないとか他者の気持ちがとか云々。そういう人もいます、という多様性を受け入れるには寛容さが必要だと思います。しかしここで出てくるケースは暴力とか放火とか…罪を憎んで人を憎まずと言ってみても、寛容さには限度がある。あーあ、どうすんのー…。そこで綺麗ごとでは片付かない事態の解決のために、

「「子供を殺してください」という親たち」

現場の腕っぷしがふるわれるというわけです。

「なっとうぼうや」

児童向け絵本なんてものにも手を出したりして。こういうのって、キッズ向けに親御さんが読んだりするんだろうけど、本作は歌が出てくる。どうすんだろ。アドリブで歌うんだろうか。さて…Amazonであるからには商品ページでレビューがついているのですが、当然親御さんが書いてる。やはり子供の食いつきが良いと、高評価のようだ。中には「子供に一緒に歌いました♪」などというのもあった。「どう歌えというのか」なんて首を傾げた自分の人間の小ささを恥じるばかりであります。いやほんと。

なお、本作は話のオチというか終わり方が衝撃過ぎて、風呂で読んでて「はっ?」ってなりました。ううむ凄いな。

「だいこんのじんせい」

こちらもなんというか味があるというか…しばらく絵本読み漁ろうかしら。つい最近、新刊が出た某人気漫画みたいに、ち密に文字が書いてあったりしない。説明は少なく、場面の切り取り方も豪快。とても斬新に思えて良い。落語みたいなテイストがあるんじゃないか。


ここまで全部を電子書籍という形でお買い上げ(Amazonプライムの無料枠含む)したんだけど、ブックオフの105円棚からごそっと買っていた学生時代のような感覚で買っている。こんなことをしていると、実に高くつく。書籍自体の定価って当時とそんな変わらないと思う。古本屋に足しげく通っていた頃は、新刊でも人気作でも、一年ぐらい経ってから古本屋さんで半額ぐらいで買うのが当たり前という感覚だった。そんなころと比べると定価で買う、電子書籍は高いなあと思う。読んだら終わり、という漫画などでは特にそういう感覚になってしまう。当然ながら、こんなぽんぽんお買い上げするのは非常にお財布に良くない。お金のほうも電子化されているわけです。一冊買うとその勢いでクリックポチポチしてしまう事が多い。良くないな。

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