• ふでのゆくまま

    タモリ倶楽部終了

    タモリもさすがに歳をとったし、妥当なところだと思う。10年前に終了していたとしてもおかしくはないよな、と個人的に思います。個人的には、筒井康隆あたりと組んで素っ頓狂なことをやってほしいなあと思ってはいるんだけども。

    タモリ倶楽部の面白いところは、マニアックな一般人にフォーカスを当てた企画と、学者、行政などオーソリティがふざけながら、あるいは半ば悪乗りで参加する企画にあったと思う。

    思い出がてら、面白かった企画を挙げてみる。タモリ倶楽部メモの最初で最後の出番となりますね。古いのが多いのは、近年はほぼ見ていないからです。なお、番組情報は以下のサイトを参考にさせていただいた…しかしながら、以下、自分の書く内容は、放送タイトルについては何となくのうろ覚えで、これで伝わるだろ、という程度の雑な記載してます。

    http://www6.plala.or.jp/gene/tamori.htm

    https://readymade-net.com/l440/tamori-club-list/

    http://nyanc.blog76.fc2.com/blog-category-4.html

    http://wdesk.net/image/tamori_club-tv-im.html

    アウトドア般若心経

    みうらじゅんによる企画で、般若心経の一文字ずつをアウトドアで写真に収めるていって、最終的に全文字のコンプリートを目指すというもの。こういうマニアックな試みにフォーカスを当てるものは面白い。このとき読経にあたった住職は今でも僧職にあられるようです。

    絶頂派美術展

    西洋絵画には、実は性的な場面の表現を目的に描かれた作品がある、という話。なぜそう解釈できるか、という点について、美術大学の先生が語りながら進む。同じ先生はまた、ご飯がすすむ食べ物の絵画の企画で登場し、とんでもない事実を告白する。

    真夏の怪談話

    タモリの付き人をしていた金子という人物と、放送作家の人が異様に怖がりであるから驚かそうという企画。他愛のないことで異常にギャーギャー騒いでいたと記憶している。

    アナウンサーの食わず嫌い直すやつ

    偏食のアナウンサーに、嫌いな食材を使った料理をふるまって克服してもらおうという企画。「しょうだ」とメモにあるので、勝田和宏アナウンサーだと思う。

    曳き家のやつ

    どこかの神社?お寺?の建て替えで、曳き家作業の様子をみれるやつ。それしか情報が手元に残ってないけど貴重な映像だった筈。

    超合法建築の世界

    法の規制を順守するため、ちょっと変な形になっているビルなどの解説。シンプルに教養になる企画も面白い。

    お湯割りに合う梅干しを探る回

    酒飲み企画も面白い。「酒とつまみ」という小冊子の持ち込み企画。多様な梅干しの種類のうち、焼酎のお湯割りに入れるのには何が合うのかという試み。ほんとに駄弁っているだけだった。

    井筒和幸が現場作業員のファッションショーやるやつ

    いわゆる井筒監督。配管工とか鳶とかの仕事着でファッションショーの体で登場するんだけど、似合いすぎてて凄かった

    九段下ビルに潜入

    東日本大震災のあと、ほどなくして解体されたらしい。住人がいるというのが驚いた。住人だった画家の方のブログで、解体までの当時が偲ばれています。http://ohnishinobuyuki.blog.fc2.com/blog-category-6.html

    国分寺崖線

    地形関連もすごくおもしろかった。タモリは坂道についての書籍も出版しており、地図と地形関連の企画もいくつかあった。大雨でプレハブの中で古道の検証している回もよかった。

    新訂版 タモリのTOKYO坂道美学入門 Kindle版

    関西人が標準語を勉強するやつ

    若き日のほんこんと板尾創路。日高ようこが強烈な東北?訛りをぶっこむというオチも強烈に面白かった。

    以下、次点。

    世界のいろんな酢で「酢の物」つくるやつ。酢の研究している先生が、咽って吹き出すのが草。

    都内のバーでオリジナルクラフトビールを楽しむ会。アンガールズの田中がぐでんぐでんに酔っぱらう。

    銀座のクラブにおつまみをおろしているお店で呑む。このお店のおつまみは実際に買えるので試してみたい。


    テレビタレント側の出演者でMVPだと思うのは乾貴美子。スケベ企画の印象が強いが、MCの立場でなんでもこなしていた感じ。なぎら健壱と江川達也が次点。しかしながら、本当のMVPはよくわからんものを収集したり作り出したりしていたマニアックな方々…とその道の専門家。そしてそれに負けず劣らずなタモリご本人。

    お疲れ様でございました。

    なお、タモリ倶楽部には二週目の楽しみ方がありますが…。それはまたいずれ機会があれば。

  • どくしょかんそうぶん

    「世界史を大きく動かした植物」を読んだ

    人類万歳。

    この繁栄っぷりをここまで支えたのは、その根本に農耕と畜産であるに相違ない。めしのために常時移動をする必要がなくなった。資材を使って家や倉庫を作るようになり、村ができて共同作業ができて災害などへの耐性ができてなんやかや。文明の起こりから今日に至るまで、地球ある限り植物のお世話になりっぱなしであります。

    本書は人類と植物とのこれまでの関りをまとめたものである。植物の種類ごとに章立てられていて読みやすい。中高生とかに良さそう。お子様に是非。タイトルにあるように「世界史を動かす」ほどの植物となれば、やはり人間との関りは相当に深く、名の知られた種類ばかりである。本書に載っているのはすべて知っている植物だ。紹介されるエピソードにも、何となく耳にしたことのあるエピソードもありつつ、またマニアックで新たな発見もあり、読んでて面白い。日本人の食卓に玉ねぎが広まったきっかけとは?トウモロコシが宇宙原産と言われる所以とは?ふーむ。ええやん。

    個人的には図案が欲しかった。地図やグラフ、挿絵などがもうちょっとあればなあ。全編文章のみであるため、正直ちょっと味気ないが、内容は充実してるのでヨシ!

    この先の未来に…歴史を動かすほど話題になる植物はあるだろうか。地球上で新種が発見される可能性はまだあるかな?あるいは地球外で見つかった植物なんてことになるかもしれないが、”世界史を大きく動かす”となればちょっと珍妙である、ぐらいでは候補にも挙がらん。人間が抱える問題を大きく改善するようなもの。エスエフ的なジョークみたいなものしか思いつかない…けど、もし本当に見つかるとすれば。冒険物語の果てにどこかで見つかるようなものではなく、研究に人生を捧げた一人の執念がついに見つけ出すようなもの。

  • どくしょかんそうぶん

    「アフリカン カンフー・ナチス」を観た

    アフリカンカンフーナチス。アフリカンカンフーナチス。アフリカンカンフーナチス。

    ※本エントリーの最後に作品について情報の充実したリンクを貼っておきます。

    タイトルだけで「嘘だろ!?」ってなる作品。ここまで振り切るとすばらしい気もするが、何を目指して振り切ったのかと言われると全くわからない。2021年公開というのも驚きが増幅されてテンション振り切ってしまう。

    監督:セバスチャン・スタイン、ニンジャマン

    これは期待できる。あの「デビルマン」の伝説を超えてくるんじゃないか?ワクワクしながら再生ボタンをポチっとな。しかしその期待はまあまあ裏切られる。面白いとは思わないが…低予算B級作品な感じで、成立していた。ちゃんとエンディングまで観ることができる。「実はWW2を生き延びていたヒトラーと東条英機が結託し、魔術を使ってガーナで武闘派の拠点を作る」という舞台設定が成立していると言えるのか、という議論はおいておこう。

    CG処理がB級なのはいわゆる手作りなんだろうという納得感がある。演者も一部の主役級を除いては、なんかアクションがもっさりしていたりするものの、役者として練習はしたんだろうな、あるいはそれなりには役者としての経験があるんだろうなあと思わせてくれる。

    物語の筋書きはまんま「カラテキッド」なので割愛。強くなって悪者に反撃だ!以上!

    やはり日本人としては、カラテトーナメントで相撲の行司の呼び出しが行われるところに違和感を強く覚えるが、何よりも日本語字幕が基本的に関西弁というのも全く意味がわからない。東条英機役は作中では実に標準的な日本語を話しているのに。誰かいたずらで字幕データ納品したんじゃねえの?

    東条英機を演じている人物は日本人に見える。Amazonの情報によれば、日本人の名前でクレジットされている出演者がいるが、名前でググったリンク先の情報によると本作にしか出演歴がない。何者ですか。

    なお、作品に関するいろんな情報は下記リンク先に御座いますので、興味を持たれた方はどうぞどうぞ。こんなにAmazonのレビューの数が多く、評価も高いのなんでやねんと思っていたが…。

    https://tokushu.eiga-log.com/new/72726.html

  • えさのじかんだ

    めし短観2023年3月

    今月は珍らかなものを食うとかなかった。こんなエントリを毎月書いてるからして、店頭で見かけたま「だ食べたことないもの」は結構な頻度でトライしてるつもり。だけど、そもそもいろんなお店に行ってみる、ということをしないのであります。ぎゃふん。

    ブロッコリーを焼いて食うと美味いという情報を見かけた。焼く…?オーブンでこんがりってこと?そんなことしなくとも、茹でたてほくほくにマヨネーズ、これが一番ですなあ。といつものように茹でたつもり、火を通しすぎてブロッコリーの緑が沼地の藻みたいな色に。箸でつかむんでも崩れるほどにほろほろで、さらには美味しくもなかった。ぎゃふん。

    SUNAOのアイスクリーム。糖質制限シリーズの食品は山ほどあるけども、スイーツにもあるんだな。しかしこれはアイスクリームであるからして、単に薄味にしたというだけではないか?と思うのだが、はたして(´~`)モグモグ まず味わいは悪くない。んで同じような設えの商品に比べて、サイズが思いっきり小さい。そりゃ糖質少ないだろって思うけど…。まさかそれだけのSCAM食品じゃねえだろうな。

    https://cp.glico.com/sunao/products/

    100円ローソンで売ってた200円のお弁当くうた。登場時に、少量のご飯にウィンナーが乗っているその様をネット上で貧乏くさいと揶揄されたように記憶しているが、単に少ない分安いですというだけ。大手コンビニが内容量の(見た目の)偽装に躍起になっているなか、素直なコンセプトではある。お弁当のご飯とおかずを分けて、米だけじゃ寂しいからなにかつけた。むしろ良い試みなんじゃないのかと思える。ウィンナー以外にもバリエーションあった。ひじきの煮付けがご飯に乗っかってるやつ買った。ひじきと大豆の煮もの丼とでも言えばいいのかな。思ったよりもまともな味で美味しかった。昼食がおにぎり二つよりは勝っているんじゃないかな。

    あらっ?新商品だったのかね君は。

    https://store100.lawson.co.jp/newentry/topics/detail/1465285_5006.html

    どっかで小さな「ヨモギあんぱん」を買ったけど、あんこの甘さしかなかった。春と言えばやっぱタケノコだよなあ。煮付けとかがスーパーのお惣菜に並ぶの、実は毎年楽しみであります。

  • ふでのゆくまま

    わかれの春

    明日は休みだ、という夜更け。

    amazonで何か本を買うかな?と物色。なんとなしに売れ筋ランキングなるものを見てみる。するとそこに、「安倍晋三回顧録」なるものがだいぶ上位にあった。驚いたことに、著者:安倍晋三である。ええ生きとったんか。説明書きなどを見ると、インタビューなどの発言をまとめたような書籍だろうと思われる。外国要人との未公開秘話収録!なんて宣伝文句まである。こういう書籍に興味がある人だったら、たぶん既に知っているようなことばかり書いてあるのだろうと想像する。自分のように興味が無い人がよんだら、面白いのだろうか。

    と思いながらランキングの隣に並んでいる書籍も眺めると、アイドル写真集とかなにか雑誌の2023年春号!なんて書籍が並ぶ。Amazonで売れたものランキングだから電子書籍も含まれているのか?だったら在庫切れも起こりえないし、出たら買うと決めてた人の多いような、短期間にモリモリ売れた書籍が上位なんだろうか。カテゴリーの区分がないランキングで、雑然としている印象だ。そのまま50位ぐらいまでをながめて…漫画が無い。ファッション雑誌やレシピ本?ビジネス書が並ぶ中で、漫画はスラムダンクの20巻セットがあるだけ。このままベスト100まで見るとONE PIECEの新刊が顔を出す。これねえ。ジャンプで新連載開始の時に、最初の1話を読んだだけ。もう104巻~105巻だって。いつまで続くんだろう。次のHUNTER X HUNTERが出るときっとこのランキングにも載るんだろうな。出れば。出ればね。

    新幹線に乗って3時間ほど移動。端末(スマホ)を持っていけば新幹線乗ってからでも電子書籍を買って楽しめる、と思ったらが席について一息したら、暖かな陽気で即寝落ち。始発からだったのに出発時に既に自由席が満席。平日の昼だし、まだ高校生の春休みにもなってねえと思ったけどなあ…。何時ものように早起き始発行動しておけばよかったかね。途中で何度も目覚めたものの、めんどくさくなってそのまま寝て起きて。結局、宿でダウンロード済みのを読み終えただけ。

    んで親戚を見舞う。体を悪くしたのは知っていたが、会うのは数年ぶり。次に会う機会はあるだろうか…。筋骨モリモリの武力10みたいな人物だが、歳を重ねれば自然に弱っていくものだ。自分のように、若いころに鍛えてなかった人間は、どんな臨終になることでしょう。”臨終”なんて文明的な表現で収まるなら、御の字か。

    一緒に働いたことのある知人の友人が、亡くなってしまったそうだ。バイトの時間にこないから部屋に様子見にいったら、亡くなっていた。徐々に徐々に確実に、次は自分だという確率があがっている。単純な時間経過の話ではないのですぞ、ううむ。ううむじゃねえだろ。念能力とかでなんとかならんか。

    料理の鉄人、陳健一氏が亡くなった。また、大食い番組とかに出ていた菅原さんも無くなってしまった。フードファイトなんて言葉もあったね~~。当時の大食い番組出演者は今でもYouTubeで大食いしたりしてる。テレビで盛んにやってたの20年ぐらい前の話だと思う。それなのに今でも蕎麦4kgとかウィンナー100本とかやってるし…こういうレベルで大食いの人って年齢関係ないんか?テレビ世代でもない若い人も登場しているみたいだし、息の長いコンテンツだ。食べるもの用意したら食べながら録画するだけで形にはなるもんな。「なんとかバトル!」なんて言ってるのテレビだけだ。阿呆みたいな量を、うまいうまい言いながら消化していく様をぼんやり眺めるもをかし。

    うーん…ここまでになるとちょと。

    ちょっと怖くないか。

    むかし…自分のバイトの昼休み10分ぐらいしかなかったときに、必死でめしを食ってたらそれを見ていた上司から「怖いよ」と言われたの思い出した。きっとガツガツハフハフいってたんだろう。自分はこのテのフードファイターの一部には、そういう粗暴な迫力の怖さとは違うタイプの感情を覚える。不快感…でもなく、凄すぎてドン引きする感情。軽々とやってるように見えるのがこわい。ウーリーステックのアルパインクライミングみたいで、狂気に一歩踏み入れた世界を感じる。

    それでもこうして眺めてみるのが、シンプルな好奇心なんだろう。自分もこんな体型しているからには、腹いっぱいの幸福感というものは、わかる。人間はだいたいそうなんだろうと思うが…この人たちは…好奇心に応えるためにこんな量を平らげている。日常の食生活でここまで詰め込まないと満足できないなんてことは、ない筈だ。これはまったくの余興なんだろうか。サーカス。特殊な訓練の結果。やってみたらできた。

    あるいは念能力。

    死後にインタビューができる。

    やめろ。