えさのじかんだ

「肉」とはそもそも何なのか

下書きのまま二年放置されていたものを、修正して公開しております。

「肉」とは何かという話題がニュースサイトから流れてきたので読んでみました。これが思いのほか興味深いといいますか。ここでいう「肉」ってつまりは「食肉」のことですね。宗教とかベジタリアンとかの話は無視。何ができても後付けでなんとでも転がる。

https://wired.jp/2018/09/28/what-is-meat/

単純に話が面白い。「細胞から培養して増やした肉」と言っても、我々が普段食ってる豚肉もその成長過程で細胞が増えて肉になっているではないか。なるほど、そらそうだと思う。豚に餌をやるのと細胞に餌をやるのと、どう違うねーん。ってね。魚とか鶏ならなおのこと、卵から育ててますがな、同じですやんって。

もちろん同じですね、で解決しない。食肉であるからして、当然、何よりも安全性を求めたい。消費者への説明、また消費側からの理解。栄養価、味わい。一般的な商品になるにはまだ課題は多そうだという印象がある。生産コストの問題だけは解決している筈。豚を育てるためにどれだけの設備、時間、餌が昼用かを想像してみると…。二年前のこの記事以降では、特にニュースを耳にしていない(追っかけてもないけど)むしろ人工肉よりも、「昆虫を食べよう」って話のほうを耳にした気がする。実際、課題は多いんだろう。

野菜はどうだろう。野生の(?)野菜って食べたことありますか。子供の頃、そこらへんに生えてるフキノトウを集めて家に持って帰ったことがある。これ野生だな。野生の野菜は、いわゆる「山菜」って呼ばれているあいつらだけなんじゃないかな。家庭菜園だって野生とは言わんだろ。ただ、すべてお膳立てしたといえ、野菜自体のライフサイクルの仕組みは、地球にもたらされているシステムをそのまま使っている。日光が別の光源になったり、お水にちょっと栄養があったりしても良いだろう。と、考えてみると、豚に餌をやって育てるのは、野菜の取り扱いと同じだ。

人工肉をこの話に投入すると、スタートラインがずれていると気づく。人間が手掛ける食品生産は、大根のタネ、子豚、鶏卵あたりからサイクルが始まっていると考えられる。人工肉は、種にも豚にもなってない何かの細胞を育てて…育てて…?何にするんだ。そう、ゴールラインも違うな。前出のリンク先記事中にもあるけど、ソーセージみたいなものしか作れないらしい。豚のばら肉とか、鶏のモモ肉とか、動物の一部分としての仕組みを再現するのは難しいと。なるほど、ただ分裂する細胞に、体の駆動に応じて変化するような属性を持たせることができない。数が増えるだけということか?この比較を経て、「肉」も「人工肉」も同じですやんとは言い難くなったが、今度はソーセージと同じですやんと言いやすくやった。

じゃあ医薬品は?端的に飲み薬。医薬品開発と同じプロセスで肉が出来たらそれは人工肉?…あ、粉のプロテインってすでにそういうことなのか?原料がささみ肉だったりしないもんね?粉のプロテインに油分足して四角くして売ったら人工肉?…あ、カロリーメイトってそういう

肉とはなんだろうか。人工肉が目標としているもの。食用とする動物の筋肉。美味いタンパク質。肉屋で売ってるもの。29日にみんなが食うもの。ベジタリアンが食わないもの。食べると動物愛護マニアたちが襲い掛かってくるので人間≠動物の証明になるもの。これは皮肉。

4点。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)