Archive for 6月, 2009

白刃

唐突に包丁が壊れた。危うく酷い怪我するところで、一人暮らしはこんな時にもリスクの高さを感じてしまう。料理にしか使わないとはいえ、手入れもしてない刃物を使っていたのが悪いのだ。さて、包丁の代替品などあるわけもなく、鋏で玉葱切って遊んだりもしたけど、買わざるを得ないということで、二年ぶりぐらいかな?包丁を買いに。

右下のほうのflickr窓で目にした人も居られるでしょう、オレンジ色の取っ手に、白い刃のセラミック包丁となりました。玩具にしか見えない。なんか子供に持たせたくないなー、喜んで振り回しそうで。いや、普通の包丁でも持たせたくないけど・・・。で。使い心地、良し。5000円のセラミック包丁がどの程度の品なのかようわからんが、まだかぼちゃに挑んでいないとはいえ不満は無い。ついでにスライサーとピーラーも買った。ええ、今まで包丁一本でしたのよ。にんじんじゃがいも刺身にレトルトのパック!・・・わしゃ豊島屋の若女将かっつーの。

スライサーは良いねえ。キャベツの千切り、玉葱のスライス・・・えー、そのぐらいか。ネギとか茗荷も便利かー。それら。生でもりもり食うには細かくして食うのが腹いっぱいで手っ取り早くて良いやね。ピーラーも良いねえ。にんじん、人参、ニンジンの皮むきに良い。じゃがいもは楽だけど時間は大差ねえなあ。大根は包丁のほうが早くねえか。まあ楽なのはちげえねえからな、ごぼうだあ?なんだねおまいさん、一人モンが牛蒡買って、どうすんのさ?煮付けるにしても、時間かかってしょうがないよっ!里芋ぉ?このうすのろこんこんちき!あれは皮を剥くってんじゃないよ、削り落としてるんだよぅ、ほんと馬鹿だねい。大工の真似してぴぃらぁで柱でも削りゃしないか心配だよっ。

とまあ睦まじくダイドコでやいのやいの言ってるってえと――、通りのほうからなにやら悲鳴が聞こえてきたようで御座います。

・・・ま、辻斬りが真っ白な刀を持ってたって話に進むんだけど、とりあえずここでは便利なもの買ったということで。

イランにて

非常に強烈なので覚悟の程を。

市民の掟

数年前。どうでも良い業種のどうでも良い場所でバイトとして日々暮らしておりました。会社員のはずなのに時折平日の昼から登場する営業職の方々、または近所の学生。戦後の日本を復興させ、そしていま一線から身を退いたご老。そのような方々が日々ご来店するなかで、自分たちは少なくとも、この店の中では、彼らと対等に、客と店員という立場で、同じ土俵に立っていると思ってた。しかし社会というのは、途方も無い物事に物事、物量の果てに成り立つ第二の物理法則であり、子供の持つ林檎飴が天体の運行に寄与せぬように、窓を拭いても星空の輝きは蘇ることのないように、つまりは、全く以って枠の外に居ったという訳。

市民税の請求額が、その頃のある一時の月収と同じぐらいとなっている。それをコンビニで一括お支払いしてきた。たまたま今月の給与にある案件の自分の取り分が入っていたから、そんなことも出来たのだけど、支払ってしまえば最初から自分のものではなかったと思える。社会は、だから、途方も無い物量の果てに聳える、その手続き、ゆえに、歯車、螺子、クランク、おじゃまぷよ、わざわざ私目の所得から国民としての崇高なる納税任務を遂行致しましたと生logを残すには一旦我々に支払ってからまた日の丸掲げてご入店、財布から、嗚呼さっき子供の頃を思い出しながらお菓子を買った、千円札が出てきた財布から諭吉さんを呼びだすこと幾度幾度、バイト店員が同じ向きに並ぶ諭吉のあまりの荘厳さに言葉を失った、側頭脈が火を噴くようにモーレツな国民の義務、のうぜい!ぱぱぱーぱーぱーぱっぱぱー♪ら。はレベルがあがった!

というわけで、子供の頃さ、冷凍庫にこういうの無かった?なんか、チューブに合成着色料のサンプルかってぐらい怪しい色の砂糖水が詰まってて、凍らせてぽきんと折って、ちゅうちゅう吸うやつ。もう三時間ぐらい放り込んでるんだけどまだ凍らないな。冷凍庫がしょぼいからかなー。

今年は財布を紛失するなど憤りと失望の中で始まった。もうじき半分を過ぎ、その失態とは無関係にまたいろいろネガティブ要素を奉納しておるが、日々を亡骸に埋もれながらも生きたい所存、是。

ご鞭撻

古くからの、というかweb経由の知人である庵が学校で働き始めた。彼のことだから塾でも開業したのかと思ったんだけど、どうやら教師である。庵ならネット経由で変なもの流出させない限りきっと良い教師になる!

温度を失って尚、そこに希望があれば炎は灯るし、地図の裏表もわからないような幽かな灯りでも、高く掲げれば数億人の目に留まる。太陽が臭くてかなわんときは、まっくら森もまた心地よからむ。

雨が透き

交差点の角、電柱の陰に靴が一つ立てかけてあった。曲がり角を折れて、水溜りを避けて、やや壁にスーツを擦るように歩き、気がついた。子供サイズの、サッカーの時に履くような靴でつま先を下にして、立てかけてある。つま先が僅かに曲がっており、その、部分だけ見ると、陸上のスタート、クラウチングスタートの時の、へんな器具に乗せた後ろ足、の、靴にも見えるんじゃないか。雨上がりの薄暗い空模様、靴の横から踵に抜けるオレンジのラインは、ゆっくりと、無数の粒が流動しているようにも見えた。雨に逆らい立ち上る、仄かに暖かく、暖かく。

立てかけられた靴の前にはやや広い水溜りがある。こどもひとりだったら、すっぽりと、とびこめるさいずだ。

ら。ひとりだと、べちゃ、うおおお、んだよもおおおお。

ヤな季節!