どくしょかんそうぶん

「ビッグ・クラブ・パニック」を観た

でっけえカニ人間ヴォーっていうお話。

正直なところ内容はまあどうでも良くて、お安い予算で作ったいわゆるB級品というものです。しかしながら、ちゃんとした映画の体裁になっています。どう言ったら良いのか…真面目に手をかけて作っている印象…とでも言いますか。俳優の皆さんもちゃんとしてらっしゃる。

しかし戦車みたいなでっけえカニは実在しないので、映画に出演させるには作り出すしかありません。実在しても出演は無理か。今作品では、動きのない部分は模型で、動いている所はCGで対応。このCGの微妙なチープさが、現代に於いては如何にもB級の味がある。他にも、暗い場所のシーンだとか、音の聞こえ方なんかにもチープさが出ている。

これがどうも、小さな規模、あるいは個人で作られたゲームなんかを連想させるわけです。プログラム、ゲームのアイデア、シナリオなんかは良いクオリティになっていても、同時に作曲とか効果音、また高度なビジュアル製作までこなすのってとても大変。専門的な知識とか時間が追いつかない。とはいえ予算もないとなると、「なんとか頑張ったんだなあ」という感じのものが出来あがる。

本作も現代のハリウッド産に比べればそら見劣りするものの、負けてはない。頑張っている。「この場面無くすかー、みたいな妥協しなかったんだSUGEEEEEEE」って驚きが生まれるほど。見どころはそこです。

とはいえ、全体的に単なる与太話。甲殻類の守備範囲を広げたいという不可思議な人以外にはお勧めできません。


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