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「ラッカは静かに虐殺されている」を観た
英語原題は「City of Ghosts」となっており、この邦題は本ドキュメンタリーの主軸たる市民ジャーナリストたち、「RBSS」(=Raqqa is Being Slaughtered Silently)から取られている。大変に重い内容であり、閲覧には少々の覚悟が要る。
2020年1月現在、ISIS関連の詳細はあまり知らない。いろんな”介入”で、指導者格の人物の抹殺に成功したり、と、どうもISISと名乗るテロ組織の戦力は、だいぶ削がれつつあるようだ…と。勿論、これにて安心とはいかない歴史と土地の事情だ。(あれ、その土地の事情を歴史って言うんかな…)また同じような争いごとが起こるのだろうという懸念はいっこうになくならない。ラッカという街もそのような土地にある。名前も一時は頻繁に耳にしていた気もするが、もうずいぶんと耳にしない。そこに本作だ。
インターネットとスマートフォン技術の発展で、戦場カメラマンとかジャーナリストと呼ばれる人が現地から情報を送ってくることはきっと容易になった。しかし情報を送るということは、何もそういう肩書の人のものだけではい。RBSSもしかり、そしてまたISISもしかり。ペンと剣の例えじゃないが…破壊と暴力に加えてメディアまでも使って襲い掛かってくる。情報でお互いを殺そうとしている。銃を向けるのも、スマホのカメラ向けるのもそう大差ない…?
だとすれば、そのカメラを通して作られたこの物語を見ている我々は、何をしようとしているのか…?
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「カジノ」を観た
実話ベース、ということなのだが、夫婦関係とその騒動に時間が割かれすぎている印象を受けた。ハリウッド的な味付けってことでよろしいか?まーーーーーた、女がらみの筋書きかーーーいってなるよね。そこも実話だったら、そら、ま、それはそれで、お疲れ様でした、としか。ところが、映画都合の演出と思っていたのだが、wikipediaに乗っている実話のほうのエピソードを読んでみてドン引きする。簡潔にまとめられており、読みやすいのでぜひ。あれもこれも事実じゃねーか。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%82%B8%E3%83%8E_(%E6%98%A0%E7%94%BB)
派手に大金が動く世界の、緊張感がある日常を感じ取れる。その緊張感の裏返しに、ずいぶんとfuckを連呼するなあと見ていて思った。ググってみたら、世には「fuckという単語が出てくる回数の多い映画ランキング」という映画作品があり、本作「カジノ」は堂々六位にランクイン!これ日本語吹き替えあるんだろうか…?あの「フルメタルジャケット」に日本語吹き替えが無い理由は、歴史に残るあのシーンを吹き替えできないからと噂があるらしい。ところが、探したら日本語吹き替え版あった。さすがにわざわざ見ないです。ほかの吹き替えにも増して”クオリティ”が上がることはないと約束されているようなもんだから…。
これを観た後では、日本でカジノなんてやっぱり悪い冗談でしかないと確信できる。さらには保釈中の被疑者に非合法手段で国外脱出を許すなどやっておるようでは…。立川談志の動画で、ハマコーがラスベガスでギャンブルやってたスキャンダルについて、枕でネタにしていたものがあった。話は広がり、国家予算で丁半ばくちすりゃあいいじゃんと。当たればみんなで一年遊んで暮らせる、外れても米は余ってるんだから大丈夫だって。そうだよな、日本のカジノでやればいいんだよ。もういちど所得倍増計画。胴元なんてどうせ海外資本に食われるんだし、日本国家がプレイヤーとして参加するわけだ。バカラか?ポーカー?ブラックジャック?スロットはXXX国民がしゃしゃりでてきそうだからやめよう。胴元には絶対にテーブルにつかせる。勝負を避けたら適当にfuck youと言って締め出してしまえばいい。いけるいける、歴代一番長くに総理大臣やっとる安倍晋三ならいけるんじゃないの。なんといっても彼は、
トランプと仲が良い。
100点いただきましたあああああ。拡散しろ~~。
あ、本作はテンション高くて、娯楽として良いです。
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「ウィンド・リバー」を観た
勿論Amazonで視聴。
なかなか良作。「ファーゴ」みたいな雰囲気の作品。あらすじとか入れたらもうファーゴそのまんまやんけ、とかいう人もいるかもしれない。過酷な気象、雪深い僻地での、刑事ドラマ系ミステリー。ファーゴと同じく、事実に基づくストーリーであることが冒頭に明示される。ファーゴのほうは実は事実などなく、監督の冗談だったが、これはある程度本当のようだ。それでも、インスパイアというのかな、脚本の元ネタぐらいの関りだろうと思う。
緊張感があり、飽きさせない展開。悪事を起こす人間、その思考と発言が映画テンプレすぎるものの、リアリティがあったと解釈もできる。一方で、監督が提示したかった問題点にはあまりリアリティを感じられなかったのは、自分にはしょうがないと思えた。これはエンディングまでは露骨に作中に出てくるものではないので、自分同様この視点に共感が持てなくても、映画は楽しめる。
“処刑”の場面は屈指の名シーンだと思う。過酷な運命、ここの自然に闘いを挑み、命を落とした犠牲者への餞でもあり、復讐でもある。悲劇を生みだしたこの土地に、そのケツを拭かせるべく捧げた生贄の最後は「哀れだった」と一言で告げられる。
雪景色には魔法がある。JRがやっているクソみたいな若者向けリゾート広告の世界ではなく…雪景色に暮らしたことがある人はなんとなくわかってもらえるんじゃないだろうか。寒さ、湿り気、明るさ、踏みしめたときの音、重さ。何かこう、一つ、身の締まる思いを本作で如何でしょか。
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dancyuを読んだ
2020年1月号。コンビニで売っていたのでお買い上げ。雑誌の面白さに最近気づいてから、こういう本を風呂で湯船に浸かる時と、あとは寝る前にオフトゥンで読むのが楽しい。湯船でのミッション時には、洗面器を浮かべてそこに本を置くというハックを発見してからなんとも快適だ。今まで風呂桶とかない暮らしでしたので、そういうのがあること自体が新鮮で~。
町のお寿司屋さん特集など。寿司は好きなんだけどプライベートでは回らないお寿司って行ったことない。その他寿司の作り方だったりが載っていた。あとはテーマに沿ったコラムとか広告的なもん。レシピも結構載っているので、イメージ通りのグルメな人向けの本だ。単に美味いもの食いたいというよりも、何かグルメ道を研鑽する人たち向けの専門誌みたいな。こういう本が好きな人が、グルメ転じて自分の店を出す、みたいなことするんだろうか。
載っているどのレシピも、自分がみれば「うわめんどくせ」の一言でぶん投げてしまうようなものが多い。家から持っていくお弁当の中身が、茹でた春雨にパスタソースをぶっかけたものというレベルの人間が、手順も使う調理器具も材料も多いものをやってみようなんて思わない。他人に食わせる責任を負うほど覚悟を持てるわけでもなし(特に衛生面で)、誠意をこめて作るわけねえし、皆さんが僕の料理を口にする機会はないです。
お料理は、おもてなしの手段としては永久に放棄します。こうして皆さんの食卓に恒久的な平和が訪れました。良かったですね。
2月号も買いました。
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←年末年始→
大みそかは風が強かった。
早くに湯船に入るが、換気扇が動作を止めたのにごんごん鳴っていて、逆流した冷気がすーっと顔にそよぐ。外はまだよほどの風が吹いている。あるいは日中より勢いを増しているだろうか。ぼーっと湯につかりながら、外を吹く風の間合いを図っているこの感じ、いつ以来だろうと思い巡らす。中学生とかのころ以来じゃないだろうか。あの風呂には窓があって、顔だけ出してみたりもしたものだ。しばし、まったり、外の気配をうかがう。今日と明日、北国ではとても厳しい寒さとのこと。
元旦は日の出前から出かける。ここのところ毎年そうしている。一年のテーマたるべき場所を訪れてみようなどと考えての事だ。…嘘であって、行ってみたい場所に行って何か理由を後付けしてみようというだけのこと。今年行った場所は、ここでは明らかにできないが、行ってみた価値はあった。モチベーションと絶望感が同時に襲ってくる。これが人生って感じでとても良い。一年で一番好きな時間がそこにある。今年は無計画が過ぎて、日の出前に帰宅まで済ませてしまった。電車の乗り換えが数度あったから、このぐらいでよかろうとデッパツの時間を見込んだところ、乗り換えには待ち時間なく電車が到来した。ここで足を止めないと焼け落ちてしまう。そう思える人生を送る機会はあっただろうか。
元旦こそ休みではあるが、翌日、二日にはスーパーが営業を始めている。ATMだって止まりはしないし、この便利さに感謝するしかない。そういえばコンビニの営業でもめ事になっているニュースがあった。さながら宗主国から独立を勝ち取らんとするかのようで、面白七割ぐらいの興味で記事を眺めている。勿論、親玉のほうにも正当な申し分はあるし、世の道理ではむしろ親玉のほうが正当だろう(じゃなきゃこんなビジネスの規模に成長しない)情状だけで世の中を回していこうという考えも、また良くないことだと思っている。地獄への道は善意で固められる。このことわりもまた「道理」である。足を止めないとその先に待つものは、
ある場所で写真を撮ろうとしたら、警備員に写真NGなんですよーって言われて、すいませーんと引き下がったが、NGなわけあるか、という場所(公道から見える、アクセスできる公共機関)だったので思い返すに、警備員が「(私の写真は)NGです」だったんじゃないのか。誰がお前を撮るか馬鹿。
渋谷に行ったら例の再開発の規模に驚いた。あの辺は、渋谷でバイトしていた時にはたまに歩いたあたりだ。釣具屋と、テニス用品店なんかがあったと記憶している。飲食店もあったな。モアイ像のはす向かいのビルも、なんだあれ、シャレオツな塩梅になっていやがった。東急か?もう建築工事で景気の動向なんて話は古いのかもしれないけど、例えばどこに行っても工事やってないなーなんて状態になったら、そらそれでヤバいと言えそう。
例の三億円事件の強奪現地を通りかかったが、別に面白いこともない。ただ、あの古い歩道橋はそのままのように思われた。「歩道橋がカバーで覆われているのは、府中刑務所の中を覗けない様にするためだろうか」なんて書いてあるのをネットのどこかで見かけたが、あのカバー隙間だらけで、塀の中をチラ見できる。そもそもグーグルマップで上空から見える。
いまさらながらパナマ文書のデータを眺めた。我々素人が簡単に内容を把握できるのはアドレスのリストぐらいなもんだろうか。元の流出データはテラバイト単位と見かけた気もしたが、アドレスリストは全部解凍しても100メガバイトに及ばないようなものだった。リストからあっさりと見つかる「Yukio Hatoyama」でひと笑いしたあと、日本国内の適当な地名をキーワードに検索してみる。歩いていけるような距離の場所も載っていたりして、タックスヘイブン使うほど儲けておるやつがこんなところに住んでいるんだろうか。ペーパーカンパニー的なものだろうか。想像を絶するルーズさでうっかり住所を間違ったとでも言うのだろうか。たちが悪い。ここでフォローしてもしょうがないが、リストは2014年時点のデータであるので、今の住人が全く関係がない可能性は高い。
チーズに胡椒を阿呆みたいに振りかけると良いおつまみになると読んだ。ちょうどうちにあるのは粗挽きと呼ばれるタイプ。残り少ないのを使い切るつもりで実践してみる。コンビニで売ってるような、6Pチーズに胡椒をどばばばばば。皿の上で裏表側面にまぶすと、精神病患者の描いたイラストみたいな物体になり果てた。胡椒は全部使いきるつもりだったので、6Pチーズすべてを心の病に罹患させた。食べてみると、チーズと胡椒の味がした。なんだこれ。スーパーでSBの粉になっている胡椒を買う。料理に使うならやっぱりこっちだよね。2日から営業しております。お値段三億円、寒い日には換気扇から降ってくる。
初雪と鳩山由紀夫は似ている。
散歩中になんてことない通りで、入り口に警官小屋のある建物。調べたらその理由は分かったが、どの程度の「格」からこういう待遇になるんだろうなと思う。あまりに急に登場したので、自分は狼狽えて奥のほうを見入りながらの通過になってしまい、これは怪しさ満点、警備担当者は自分から視線を外すことはなかった。
ツイッターのトレンドにWW3が入っており驚いた。情報を追うと、まーーーーたアメリカと中東でドンパチの気配ということであったが…驚いたのにはほかの理由がある。楽しみしていたのに随分と残念だったゲームの名前が、そのまま「World War 3」だったのですわ。2018年の11月だったかに発表されて、いわゆるアーリーアクセスだったので少々粗末な点があることは許容の上なんだけど、…いろいろ残念なことがあってプレイする人はほとんどいなくなってしまった。自分個人のみならず、界隈ではぼちぼち期待値の高いゲームだっただけに、みんなでがっかり(´・ω・`)していた。ところが、このテのゲームは、アップデートで奇跡的な回復を見せることがある。このトレンド入りもそんなポジティブなニュースだったりしねえかなー、なんて一瞬だけ、もしかしてーーーって。そんなわけなかった。
こまごました不用品の整理。保存個所をまとめたり移動したり。結果、部屋が少しだけ広くなった。部屋のスペースなんかに合わせてちゃんとサイズの収まる収納グッズなんかを揃えるべきなのはわかっているが、少々のスペースを取っても、別に置きたいものがあるわけでなし。でも収納スペースに如何にも非効率な隙間があったりする状況。日々の暮らしの効率化という観点も含めて、もっともっと時間取って取り組むべきで課題であった。考えてみれば確かに、おふとんとマットを畳むと下着や靴下の入っている引き出しが半分ほどふさがるの、意味がわからん。反対側に寄せれば掃き出し窓が塞がるが、開けることもほぼないしまだマシだ。では、こっちに畳むには、あれをこっちに移動してこっちのどかしてこれをずらして。休みも終わったというにこんなの楽しくなってきてどうするよ。
この一年の電気ガス水道など領収書お持ちの方は確認してみると面白いかも。4月までは31年の領収書が、1年になったり元年になったり、2019年になったりしてないでしょうか?これはポジティブに捉えていいのかトホホな事案なのか。少なくともベストな処理ではないと強く思いたい。元号自体は面白みのある仕組みだとは思うんだけどさ、節句みたいな、公的なものじゃなくしちゃっても良いかなーってね。意地でも残すのもまた、それはそれで良いけど。