「地球、最後の男」を見た
クッソ評判悪かったので、という理由です。悪い癖ですね、amazonプライムに並んでいたので見ました。一応ネタバレですよ。
評判ほどに悪くないと思ってまったり見てたのですが、エンディングに向けて何も解決しないのが凄い。作中のシチュエーションも、見ている側も、どうしたんだこれはと言いたくなる。それを見た人が面白いと思うか、とか、陳腐と思うか、示唆に富むと思うかまだハリウッドはこんなこと言ってるのか全員BOTなんじゃねえの、とか、そういう映画の内容以前に、制作陣に何かアクシデントがあったのではと思ってしまう。脚本が製本時に何かとミックスされたんじゃないか。
類似作品との比較とかシラネ。同日に「月に囚われた男」を見たけどシラネ。
以下本格的にネタバレですけど。ISSで任務中の宇宙飛行士がアクシデントで宇宙に取り残された、状況は改善しないままに数年が経過、精神も不安定になり、彼の生命を維持しているISSの機構にも不調が目立ってきた。ああ彼はどうなるんだろうか。という実に分りやすいストーリーの全てを捨てて…彼は唐突に宇宙空間のどこからか漂ってきた物体に乗り込み、以下は意味が分からない展開で終わり。ここで酷評の理由が判明。
映画にはテーマがあり、それを観客にストレートにぶつけるもまた良し、と思うのですが、本作はなんと”映画部分”の意味がない。最後のメッセージだけYoutubeの広告にでも出せばいい。映画の主張するメッセージをすべて受け入れても、そこまで映画の内容が全く解決していないと思う。すごい。どう凄いのか言い表せない。何かほかの映画で例えることができるだろうか。憂さ晴らしに息抜きにちょっと並べてみようじゃないか。
ライアン二等兵は戦場に孤立し、なんとか生存を試みる。友軍の救助部隊の到来を信じ、必死に耐え抜くがああもうだめだ、息も絶え絶え、死を覚悟して戦車に向かって銃を一発撃つと、地面からカエルが出てきて巣穴に案内される。巣穴に入ると、カエルに人間の言葉で愛って素晴らしいよねって諭されたメッセージが画面(映画を見ている人の眼前のスクリーン)に表示され、エンディング。
新たにこの街に配属された刑事は、退職間近のベテラン刑事とコンビになる。猟奇的な連続殺人事件が発生し、これはキリスト教の七つの大罪に準えた殺人だと発覚する。次の犠牲者は。犯人は。しかし犯人は不遜な態度で刑事たちに接触を試み、ついには自首してきて、刑事をも生贄にして自らの計画を完遂させようとする。人気のない土地へ移動を要求され、何が起こるかわからない状態で待ち構えていると一台のトラックがやってくる。あれだ、あれに犯人の仕組んだ計画があるに違いない。一同がかたずをのんで見守るなか、トラックは運転を誤り横転して大破。自動運転ならこんなことは起こらないから安全だよってメッセージが画面(映画を見ている人の眼前のスクリーン)に表示され、エンディング。
親の目を盗んで悪い遊びを覚えたような少年たちが、森の奥にある死体を見に行こうと線路沿いを歩いていたらスマホ持った兄貴に出会っておい死体の画像見たか?って見せつけると、冒険なんかしなくてもよい、そうiPhoneならねってメッセージが画面(映画を見ている人の眼前のスクリーン)に表示され、エンディング。
シュワルツェネッガーが銃を担いだけで敵が全員降伏し、戦う男は孤独だってメッセージが画面(映画を見ている人の眼前のスクリーン)に表示され、エンディング。
ボクシングやってる青年の意中の女性が画面(映画を見ている人の眼前のスクリーン)に表示され、エンディング。
この作品見る価値ないです、と画面(このブログ読んでいる人の眼前のスクリーン)に表示され、本作のレビューおわり。