ふでのゆくまま

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    「ゆきゆきて、神軍」を観た

    鳥肌実にリアル実弾。

    製作者がドン・キホーテをかついで遊んでいるんではないだろか、という印象のドキュメンタリーという体の作品。ドン・キホーテは殺人で前科一犯、もろもろ警察の世話になる事多数、この撮影中にも、謎の暴行を働き、果てには撮影で訪れたお宅で銃撃して殺人未遂。なんだそりゃ、という話ですが、なんだそりゃの迫力の凄さに各地で映画賞を受賞したり、マイケルムーアがお気に入りのドキュメンタリーと言ったとか言わないとか。

    まあ主人公…なんというのだ?中心人物の奥崎が上記ドン・キホーテなんだけど、なかなかに無茶苦茶で、「貴方が口を割れば戦争の悲惨さを世間になんたら」と(暴行した後に)説くが、「世のためになるなら暴力は積極的に使う」とか言い出しているし。はぁ、奥崎の頭の中ではそうなんですね、としか言いようがないが、ドキュメンタリーと言われれば、どこいらまで監督の意向が入っているのかで随分と評価の印象の変わる内容だと思える。

    作品の筋書きとしては、戦死した兵の親族がその理由に納得がいかず奥崎共々当時の同胞を訪ねて真実を探す…ということなのだが、前述の通り無茶苦茶である故か遺族は作品の途中で同行しなくなる。ここで、遺族の代役をたてるとか意味がわからない。誰のアイデアだよ?胸糞悪いユーチューバーの悪乗りとおんなじだ。監督はこういうやらせというか仕込みアリのドキュメンタリー手法に重きを置いている、つうような情報がネットでは散見されたので…、ああそうですかとしか言えない。…本当に面白そうな気の触れたおっさん居るから付いていってカメラ回そうぜwwみたいな話だったんじゃあないのかこれ。

    しかしながら…実際に戦場を生き延びたという点がポイントであって。お国のためと戦場に行かされ、地獄を見てきたとあっては不満も多かろう、…なんて同情心で擁護できるもんでもないと感じた。もうwikipedia見たほうが良いんだけど、元気いっぱいに思うがまま生きてやがるなあと。まるで戦争体験を都合の良いように使っているようにも取れる。映画撮影以前に殺人で懲役10年。天皇を敵視して騒動数件。勢いのある政治家と見るや田中角栄殺すと主張しだす。相手の態度が無礼と怒りだし暴行、店に押しかけ騒ぐ、警察を呼んでドヤァ。

    戦場が忘れきれず、(映画撮影当時の)現代において「上官」になりたかったし、なんなら天皇になりたかったんじゃないのこれ。「神軍」なんぞ言い出して。不可解な処刑をされた仲間の供養のため、といいつつも、その供養が切なる願いであるという人物には到底見えない。まあそら現代の価値観で観たらそうなるだろうよ。映画の撮影時でさえ、終戦から40年近い。確かな事には、当時はそうして戦争の傷を抱えたままに日々を暮らし、老いていった人々が多くいたということ。戦場でこのまま死んでなるものかと生き抜いた人々が、老いてまた、このままでは死ねないという思いになることも、あったろう。

    子供の頃、母に連れられ里帰りする度に、酒飲んで絡んでくる祖父が嫌いだった。シベリアから生還した祖父は、自分に何か語ろうとしたんだろうか。嫌いだったもんで祖父が何かを語ったのかは何も覚えてはいない。今年も墓には参った。こんな田舎の墓にも、戦没者の慰霊碑がある。震災でひっくり返った墓石には、まだ倒れたままの物があった。

    礎は土となり風となり。雨を啜って唄を吐く。続いてゆくので御座います。

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    白い火防の棺

    タバコ→No

    ガスコンロ→No

    石油系暖房→No

    車やバイク→No

    自室から出火するならば、いわゆる電気火災の可能性が殆どかと思う。電化製品はいくらでもある。電気火災用の消化グッズを調べてみると、一番有効とされているのは二酸化炭素で消化するタイプだ。データセンターなんでも火災時にはフロンだか窒素だかで消化すると聞くし、これはその簡易版といったところか。これがまた高い。本当に家庭用かこれ?

    家庭用の消火器というか消化スプレーは、やすもんはたいてい電気火災には対応していない。数千円クラスのもので電気火災に対応しているのが出てくるが、粉末タイプだ。恐らくこいつで消火と共に諸々使えなくなってしまうものが出るだろう。掃除も大変どころの騒ぎではない。しかしながら…火災を消火するというのは自分一人の持ち物や命だけの話ではないし。初期消火で抑えられるなら抑えるに決まっておる。でもでも自分が家に居ないときは対処もくそもなく…。

    お掃除ロボットも良いけど、初期消火ロボットねえかなあ。スプリンクラー的なものではなく、火元をちゃんと把握して、移動して適切な対処を取る、みたいなの。火元感知は出来るだろう。119発信しつつ、ドローンの自動操縦で接近。十分な水を運べるサイズのドローンが室内飛行できるはずもないので、何か消火剤的なものをぶちまけるんだろうなあ。あるいは、ドローンのフレーム?外殻?自体を消火に効果のある何かで作れば、火に突入すれば消火が…そんな都合よいものはないよな。例えばドライアイスで作っても効果あるわけない。氷で作ったほうがまだましか。ドローンは氷点下で充電可能なステーションに設置し、その場所に居ながらにして火災を検知し、火元へ発進する必要がある。

    んな阿呆な事言ってるならもういっそデータセンターに住めばって話。取り敢えず、廊下の何処に消火器があるのか改めて確認した次第です。

    ところで「火元」と綴ろうとして、「ひもと」と入力すると変換候補に「日本」が出現。見た事の無い用例だ。たぶん人名だと思う。

    「火事だ!」「ひもとは何処だ!」「ここにいます!」以下、おはなしの詳細は皆さん自分で考えてください。火事の原因を「ひもとく」と絡まった電源コードを「ひもとく」という方向性でどうでしょう。あるいは「め組の雨」あたりも…本厄すぎるとダジャレが冴えるという真冬の一日で御座いました。あさはか~。

     

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    一年の計

    本年もよろしく、という話なんではありますが。

    大みそかには渋谷の喧騒に凸しようと思っておりました。大厄クリアへの最終ボス戦です!景気よくZ旗を掲揚しトラトラトラの打電と共に、なんてことを考えておったんですが、夕方からハチ公前に交差点のライブカメラなんか眺めておると急に馬鹿らしくなって…まったりお家で過ごすことに。

    まったりが過ぎて、23:00ぐらいには起きているのも馬鹿らしくなり、寝てしまう。節操がない。4:00過ぎに目が覚める。生きてる。大厄クリアばんざーい。なんとも実感がないので、今から渋谷へ出かけることにする。節操とは。

    五時ぐらいに到着する。ハチ公前にはまだ人が多く、警官も忙しそう。揉め事の仲裁などもしており…。少しふらふらと歩いてみたが、やや手持ち無沙汰、暗いし面白くもない。どうも警官の視線を感じたので、移動することにする…。実は事前に考えてあって、原宿の明治神宮か、青山の某施設の予定地。東京に来てから、正月期間に初詣いった事がなかった。去年は厄除けを意識したので行こうと思っていたんだけど、なんとなく行こうとした場所で殺人事件が発生などしており…。

    もう一つはブランドがどうこう言って自分の財産を守ろうとする住人と不動産が話題になった、児童向けの某施設予定地。青山というか、表参道駅の近くだった。原宿がすでに混雑してるだろうなと予想して、表参道へ。渋谷からだと、坂を登る感じになり、登りきってちょうど夜が明けてくる美しさに敬虔な気持ちになる。ヘリがうるさいのが気に障ったけども、この時は呑気に夜明け中継するテレビだろうな、なんて思ってた。

    例の建設予定地は、草ボーボーの空き地が思ったよりも広かった。洒落乙なお店も確かにすぐ側にある。何でここにって思う人もいるだろうけど、こういう街にあったほうが安心できるんじゃないかと思うんだが?

    https://goo.gl/maps/SUiG6Vis7X92

    帰ろう。どうせ原宿から乗って帰るつもりで、お参りするかどうかは兎も角、原宿駅へ向かうつもりだった。ところが、表参道から適当に散歩しすぎて、どこだかイマイチわからない。グーグルマップで一発なんだけど、スマホを取り出してポチポチしているうちに、原宿警察署が目に入った。それ以上に、カメラを構えた人々が目立つ…。いわゆる業務用の報道関係者が使うような、三脚で固定されたでっかいカメラ。Googleマップで確認して、竹下通りを通過すれば駅まで早いと。

    元日の午前六時過ぎだというに、竹下通りの入り口はごった返している。蓮向かいにlineがあり、かなりの人が並んでいる。まだこの時点でも、カメラはあの人たちを撮っているんだ、ぐらいに思っていた。人を避けて通りに入ろうとすると、警官がいる。黄色い非常線。ググったらテロ事件が起きていた。

    渋谷から原宿に移動していたら、はたして無事だったろうか。これで今年の運を使い切っていないだろうか。心底ひええええええとなってしまい、落ち着かないままに帰宅する。

    どうしろっていうのかね。避けるもクソもねーだろこんなの。厄だとかなんだとか、そんなところに人生は深くつながっていない。初詣とか来年以降も意味ねーわやーらない。都合の良い解釈による不誠実な人生の方針が一つ固まった、ある元日の朝で御座いました。節操。

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    Logosに抱かれて眠れ

    以前にも書きましたが、冬の寝具が寝袋です。寝相が酷いので布団はどっか行きます。だからといって暖房を入れっぱなしはお金もかかり、健康面でもどうなんだと。とはいえ布団なしで目覚めるよりはマシだとは思います。そこで、寝る時にも温かい格好に身を包み寝袋で寝ることに相成りました。その上に毛布なんか一枚かけたりして。キャンプみたいなもんだ、と。

    この試みはしかし、寝袋のサイズが問題でした。自分の体形ではとりわけ普通の寝袋では窮屈で寝苦しく、しかたなく寝袋をホッケの開きみたいに開いた状態にして掛布団運用していたのですが…それでは寝袋の意味がない。そこで導入したのがでっかい封筒型のシュラフというわけでした。これがまた安いだけあって質は宜しくなく、二年目になると縫い目がほつれてきたので捨てました。綿に何か細かいゴミみたいなもんが混ざっているって本当なんですもん…。

    そこで次にお買い上げしたのが、LOGOSの寝袋二つセットです。ファスナーで二つの寝袋を合体させることができる!結果大分おおきな一つの寝袋になります。

    https://www.amazon.co.jp/gp/product/B00HYTEAC4/ref=oh_aui_detailpage_o02_s00?ie=UTF8&psc=1

    高さ(長さ)がそんなにないので、気を付けの姿勢だと167cmほどの自分でも頭のてっぺんまではすっぽりと被ることができません。しかし、寝袋としての質は良いし、二つくっつけただけあって非常に広い。今のところ快適に使っています。これだけ余裕があると、中にタオルケットを敷いたりも。念のため書いておくと、床にこれで直接寝ているわけではなく、結構なお値段のしたマットレスを敷いて、その上にこの寝袋で寝てます。製品の最低使用温度は0度ではありますけど、ハードなシチュエーションでは厳しいか。

    非常時の備えにならなくもないですが、二つだとかなり大きいサイズになってしまい、一個ずつ丸めても持ち運ぶのは大変。避難所から家に戻れるような状況であれば、こいつを持ち出せば便利かもしれませんね。大きいので中に潜り込んで着替えなんかが余裕でできます。

  • ぎょうむれんらく,  ふでのゆくまま

    2018年をふりかえる

    厄という概念、その本当の所は良く知らないが、兎に角も満41歳となった今年は本厄という事のようでした。した、ってまだ終わってないけどな。その本厄も二週間で終わろうという日に、大厄って言うらしいと知る。アカンがなー。うひょー。

    今年、というか今にして明かせば2017年の夏ぐらいからもろもろストレス爆発な事案があったのです。今年も退勤中に駅前で電話に向かって罵る姿をぎょっと見咎められるなんて事もありーの。このストレス案件はまだ解決してないので心の健康状態は無限に本厄でしょうか。死にたい。去年も死にたかったなおい。

    会社員じゃなくなったというのも大きな変化でした。これ自体は初めての経験ではないですが…学生を終えてからは、引きこもりニートフリーター会社員フリーランサーと経験し、あとは大富豪と受刑者と日本国籍離脱ぐらいかおい。仮想通貨でも盗むかHAHAHA。なお今回は仕事内容やお客様の顔ぶれも大差ないので、人生がまたハードコアに寄っただけかもしれません。死にたい。いや不満はないのですが。

    2018年、新しい事は何もなかったと言って良いです。カメラ買ったとかそんな程度。仮想通貨の損失の話をしますか?まあ一人暮らしの築ん十年のアパートの家賃程度で済みましたので面白くもないのです。厄年を都合の良い言い訳にした感もあり、来年使えないかと震えていると後厄というカードがまだ残っていましたやっほい。無為にすごすぜーっ。人生も投げやりにかかっているというのが、素直な気持ちです。不貞腐れて生きるのでしょう。死にたい。死にませんけど。

    Amazonプライムの枠で、見たかった映画を全部消化してしまいました。今後は、ハリウッドの呪縛を離れた「オリジナルコンテンツ」とか呼ばれるもののほうが流行っていくんでしょうか。このエントリを書いている時点で、これは観たい/読みたいというものが一つもありません。

    その他、今年を雑多にふりかえります。

    志村けんのバカ殿をチラ見したら、白塗りのあの顔がしわだらけで「うわっ…」と引いてしまう。

    取引先との飲み会の席で、若い新入社員たちと「〇〇は知っているか?」などという会話で盛り上がる。めっきりおじさんになった。みんなもそうだと言ってお願い。

    いまさらPODCASTを初めて使ってみたんだけど、番組?に「本当の自分をみつける」とかがちらっと見えたのでヒイッってなった。鶴瓶の「日曜のそれ」があったので一回聞いてみただけ。他のコンテンツも2010年とかそういうのが出てきて、まあ古いのも楽しめるのはいいけどもさ…。

    山手線一周夜中に雨の中歩いた。東京で生きているうちにやりたいこといっぱいある筈なんだが、選んだのはこんなの。馬鹿なの?

    フェースブックで賞味期限二ヶ月切れたカロリーメイト食うかアンケ取ったら、全員食うって回答。引いた。

    2018年最初の外出で鍵をかけるの忘れたってログが残ってた。2019年の年明けは屋外で迎える予定である、気を付けたい。

    こんなところでしょうか。来年こそはいろいろサボり続けた人生の支払いをせねばなりません。覚悟なんてものは無意味ですが、自分を縛る呪文をここに残すは有用やもしれません。

    それでは皆様、(自分があと二週間無事であることも祈りつつ…)良いお年をお迎えください。今年の「このブログの」更新は以上です。