「蟹工船」を読んだ

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買ったら漫画版だった。あらま。まあ良いか。電書の表紙で判別できるようにならんもんかね。原作は小林多喜二で、漫画の作者は原恵一郎という方だった。名前に覚えはなかったが…読んでみると麻雀の漫画を描いていた人だと気づいた。

さす蟹、いまさら本作の内容で衝撃を受けるようなこともなく。わたくし汚い大人になりました。それでもね、21世紀なのに酷いなあという現場はこんにちの日本でちょくちょくお目にかかる。自分だって、法の定めではアウトな勤務条件を体験したことも御座います。とはいえ拷問されるとか死んだら海にポイされるなんてことは無いです。代わりに、近代ではもうちょっと巧妙になったのです!あゝおとろし。三万人のヒステリア。

本作の筋書きざっくりと言えば、もう我慢ならんと団結し、一揆を船の上で起こしたようなもん。漁民一揆。そういえば、一揆とか年貢の話は学校で学んだ。大塩平八郎のLANというジョークもありました。あれは農民ではなかったっけ…。それは置いといて、当時の漁師は年貢ってどうだったのだろうか?いわゆる士農工商の…工に含まれていたのか?ググってみる。

(((各自学んでください)))

つまり、蟹工船で働いているのは農地でいうところの、小作人ってことになるのか。考えてみれば本作は士農工商とは時代が違いすぎた。一揆からの→年貢なんて発送の例えは無知でアオい発想でありました。時代はWW2のカウントダウンぐらいの雰囲気だろうか。それでもこの状況では、殿様が社長に変わっただけでねえべか!という憤りもあるんじゃねえかな。

作中に共産主義思想を伝えるロシア人が出てくるが、本書刊行の1929年は、スターリンが独裁体制を確立した年でもある。わざわざ作中に登場させた理由はなんだろう。ホットなトピックだったのか。アカの思想について、世界的に喧々諤々だったんだろうか。本作は「俺たちの戦いはこれからだ!」みたいな終わり方をしているので、共産主義に警鐘を鳴らしているのか、賛美をほのめかしているのか、どちらだろう。労務者に報われない物語なので前者だと思うんだけどねえ。

作者について何も知らないので調べてみると、出版した作品の内容ゆえに、権力に目をつけられてしまい、拷問の後死んだとある。おいおい近代とは。昨今、例えば「ブラック企業良くない!」という意見をどうどうと個人が主張できる(主張もなにも完全に悪いんだが)なんなら世に訴えるケッテ的な情報を流すことができる。パ〇ナを批判することも竹中平蔵のYoutubeチャンネルに低評価ボタンを押すこともできる。そんな人々が拷問されて死んだという例は聞かないが、近代はもっともっと巧妙になったもので…。

なお、wikipediaによると、2008年に何故か本作のブームが起こり、蟹工船の読書感想文コンテストが行われたという。なにやってんだよwwwヘイトを向ける相手を見つけ、あるいは困難に立ち向かう人に寄り添うポーズで団結してパワーを得られた気分になってしまうのは、近代の若者のイクナイところだというようなゴーマンかました人がおりましたね。あーこれ20年前の話だ。現代は近代よりもっと巧妙になった。

近代のカニ漁はこちら。ハイリスクハイリターン。

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