ふでのゆくまま

三浦九段竜王戦出場停止

事件と言えば事件なんだけども。

電王戦というイベントでブーストした事で将棋ソフトの恐ろしい強さというのは皆の知るところとなり、プロも認めるところになった。なったどころか最上位の実績のあるポナンザなどのクラスのソフトの強さは、文字通り人知を超えているというのが将棋ファンの見解の一致したところ。

さらにそういったソフトが一般人でもそこそこpc周りに強ければ大したコストも払わずに使う事ができるやうになり、世間にはスマートフォンが溢れた。さて。

アマチュアの、、、、というか、インターネットで対戦するような将棋ではソフトを使っての不正行為はかなり昔から問題とされ、対策や処分が為されていた。そもそも、こういう対戦形式では相手が目の前に居ないどころか周りに誰も居ないのが普通になるので、簡単にソフトを参照できる。ソフトを頼りにして指し手を決めればそれはもうソフトの強さと同等である。これではそもそものサービスの質を損なうので、こういうインターネットでの対局を運営する人たちは何らかの対処をしてきたのだ。

よく言われるのが一致率というやつで、ある対局の棋譜が、ソフトに対局させたものとどれだけ一致するのかという指標となる。将棋の複雑さから考えて、たまたまで一致するような事はない。そら上級者ほど上手い手を指すもので、それがソフトの算出した上手い指し手と一致する率は上がる。それにしてもソフトはもう人知を超えており、こんな一致することはねーわ、という判断になる。

プロのレベルではどうなの。

プロになれば対局の様子は必ず第三者が目にするもので、そんなコンピュータ持ち込んで不正など難しい。だけどスマホでもそれができるなら?つい最近チェスの世界でトイレのスマホとモールス信号でソフトの情報を得ていたという不祥事が報道された。チェスはもう何年も前にコンピュータが人類を超えていった世界である。要出典。

今回の件を悪魔の証明云々と言えばそうかも知れないが、プロの話なのでねえ。ドーピングは検査拒否したら黒みたいな風潮で良いと思うんだ。まあ、検査の方法も用意されてない現状がよろしくないのはその通りなんだが。今までは棋士がカンニングするような情報が無かったからねえ。リスクしか無かった訳だけど、現状は冒頭に書いた通りよ。

何にせよこんな思い切った事になったからにはそれなりの証拠は揃っているだろう。もし具体的に出てこないなら、こーいう場合大抵は匿名の内部告発というのが定跡だが果たして。勿論それにしたって証拠は要るだろうけど。

兎に角将棋連盟がどう自体をさばくのかに着目したい。それこそコンピュータには難しい、人間のお仕事だもの。

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