• ふでのゆくまま

    新型コロナウイルス

    何はともあれ政府の端的な説明をご一読。

    https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html

    本日2020年2月9日時点、新型コロナウイルスによる死者は800名を超えたとのこと。致死率およそ2.5%ほどかな?どんな治療を施してその結果の致死率やらわからない。予防策として庶民に提示されたのは、インフルエンザと同じような、一般的な感染症予防の方策。都内で混雑した電車にのって換気の良くないオフィスに勤めていれば、「普段やってるわ」という内容。

    ウイルスが人工的に生成された可能性をインドの大学が指摘。エイズ治療薬が効果的との報告があがる。いずれもググるとソースが出てくると思う。とはいえ真偽はわかりようもない。

    日本国に着岸を拒否された船が、ふらふらと台湾方面を南下している。日本に接岸中の船「ダイヤモンド・プリンセス」は、乗客の感染患者多数により事実上の隔離状態にある。

    水際対策などと言っているが実際にどんなことをしているのか。中国より帰国した人が症状を訴えて病院に行くも、とても呑気な対応をされてしまったという報告がTwitterで話題になる。一般的な理解力がある人が冷静に読めば、本人はまるで楽しんでいるように見えてしまう。事態はややこしくなる一方なのでは、と学びがある。大体、現時点でそこらの病院にふらっと行って、ちゃんと診断できるものなの?そんなわけないのでは。

    https://admin0105/status/1224983632260943873

    とはいえ、自覚症状と感染の可能性に強い確信があれば、自分も同じように病院に縋るしかないのではないか。

    オリンピック中止騒ぎは盛り上がらずに消失してしまった。連呼したところで簡単に中止にはならないのは、そら、そうだろうと。とりま延期すれば?というのが誰もが納得するところだと思うのだがどうか。すでに観光地が閑古鳥という話に、日本国内では、「今が観光地行きどきでは?」という意見が散見。ごもっとも、自分もそう思います。

    根絶されるまでこの状態が続くとも思えない。でも、少なくとも治療薬が出てくるまでは各所の影響は長引くんじゃねえかな?街中ではマスクなしの人のほうが多いという事はしっかりと記録していてほしい。結果どうなるかわからねえけども。通勤電車ではちょっとマスク率高いかなーと。

    追記:政府チャーター便で武漢から日本人を脱出させたものの、日本についてから検査を拒否して帰った馬鹿が二名。馬鹿どころかテロに近い。人権云々という話になるのは一応はわかるのだが、感染させられるリスクを負うほうにも人権があるわい。また、帰国者をホテルに一時隔離したようなんだけど、それが相部屋。ここら出来事だけ見たらこの国はもう気が狂っているとしか思えないが、兎にも角にも、現場は混乱していたということだろう。

  • どくしょかんそうぶん

    「網走番外地」を観た

    どうしても田中邦衛を好きになれないな。

    本作は高倉健の出世作らしい。興行的にもヒットし、続編がぽんぽんと生み出されるほどの人気になったとのこと。話の筋書きも分かりやすく、面白い。展開も無駄がないという印象を受ける。あれよ、あれよという間に話が展開するのは気分が良いなあ。えー…読書感想文としてはもう書くこともなくなってしまったので、以下全部余談。

    丹波哲郎を最初に見たときにはもう大霊界がどうとか言ってたので、「砂の器」や本作のように俳優やってる姿を見るのは新鮮だ。もっとも、本作は大霊界よりはるかに古く、見た目が全く違うのでそういう印象になるのは当然の話ではある。演者情報を参照するまで、丹波哲郎って気づかなかったよ?でも高倉健はそんなことなく、あ、高倉健だなーって。彼の出演作品も「新幹線大爆破」ぐらいしか見たことがないのに不思議なものだ。単に顔があまり変化してないのだろうか。そう考えれば、田中邦衛も一目でわかったのは、顔の特徴が変わってないからなんだろうな。

    舞台となる網走には、まだ網走刑務所が実在する。勿論施設は刷新されている。今では観光地となっている場所は、作中では逃走が始まったあたり…かな?(Amazonプライムだと、59:15秒あたりにブリーフィングの場面)刑務所より南に少しいったところ、山ん中だ。

    なお、この観光施設内部の道を、Googleストリートビューでうろうろすることが出来る。ガラスに映った姿から、自転車のようなもので撮影したことがわかる。通常の営業時に撮影したようで、観光客やバスガイドの姿も見ることができる。多くの人が物珍しそうな視線を送っている。ところで、入り口に置かれている人形には顔モザイクがかかっていないのがびっくり。手動でモザイク消したかな?プログラム的な解釈でこれが出来るというんだったら凄い話だ。Google先生の技術力は衰えるところをしらん。人外である、って気もするが、作ったのは間違いなく人だ。

    作中と同じように脱獄して、スマホとgoogleマップがあったらどこ行くかなーなんて考えてみたりしてね。作中は南西方向へ逃走し、最終的には釧路を目指している。直線でも120Kmほどある。逃走にあたり、「行けると思ってんのかい」とのセリフも尤もな疑問だ。中標津あたりで、5Km四方にキレイに区画された林?がある。あれはなんだ?

    もぅまぢ余談。作品自体はお勧めよ~。

  • ふでのゆくまま

    左右の銘

    小学生低学年だろう。ランドセル背負って、手にはパンパンに膨れたレジ袋をぶら下げて歩いておりました。唐突にレジ袋を路傍に放り投げて走り去ったのでえええええ。なるほどそこはごみ捨て場。なんのことはない、学校に行くついで、お手伝いの風景。…しまった、そういう自分はゴミ出してくるの忘れたーと思いながら眺める、駆けていくその子の足元、靴が左右で違う。世に珍奇なファッションが流行っても、手袋とか靴は左右揃いなものばかりと思っている。何かあらたな流行か?あるいはキッズならば、うっかりはき違えることが…あるかな?

    またある日、同じ子供が同じように左右が違う靴を履いておるのを目撃する。だったら、そういうデザインの可能性を考える。あるいはお子様であるからして、ふざけてそういう履き方をしているのかもしれない。左右で違う靴にすることは簡単だ。靴が二足あれば、それぞれ左右の対を入れ替えればよい。無理なく「左右違う靴」が爆誕する。「左右違うデザインであることを意匠とした靴です」という製品があるだろうかと探したが、いまのところ見つからず。

    製品としては見つからなかったものの、商品としては発見した。ネットショップで、「アシンメトリー」などという言い回しで売られていた。詳細は見ていないが、単に色違いの二足の靴を入れ替えた類のものだったりしないか。あるいはそう…汚れや製造のミスなんかで、左だけ売り物にならない靴と、右だけ売り物にならない靴を、足して一足にすれば商品たりえる。廃棄することにはならない。売れ残りの色の靴が二足あったら、二色を互い違いにするだけで新商品!アシンメトリー!これはうまい儲け話ではないかなあ。こち亀でやりそうな話、というたとえも令和の時代には通じない。

    一方。ピンクの靴が大いに目立ったという話を耳にしました。そらピンクなら目立つだろって、そういう林家話ではなく、箱根駅伝で高性能の靴が記録をガシガシ更新して大変な騒ぎになっておりました。実際は箱根駅伝より前にもこの靴のニュースは見かけたのですが…。こういう必須の装備に対するレギュレーションってどうなんだろうね。箱根駅伝ぐらいでは、そんな細かいことは言わないかもしれないけど、だからってレギュレーションなかったら山からの下りはみんなローラースケートになっちゃう。レギュレーションがあったとしても、ちょっと性能が良いぐらいでは急に禁止にならんだろうとは思う。「留学生ということで招いてうちの学生にすればいいんだ!」がまかり通る世界である(※要検証)、靴ぐらいなんだというのか。ゲーマー的にはリアルに「エルメスの靴」ですね、という例えも令和の時代には通じない。

    …なんて言ってたら禁止になるかもって。どうも、「ちょっと性能が良い」というレベルを超えているようだ。そう言われれば…水泳でもなんか特殊な水着が禁止になっていた。理由は好成績が出るからだった筈。これは下らないと思ってしまう。スポーツ用品は日々進歩しているだろうに、記録の更新が容易になると途端に禁止され始めるのか?野原を裸足で走れとでもいうのか。また、器具の機能の話になるんなら、パラリンピックはどういう価値観で取り組むの…。動力付きはダメ、ぐらいならわからんでもないけどさあ。

    キッズが元気に走り回る様を眺めるのは良いもんだろう。都会の住宅街の細道でぎゃいぎゃい騒ぎながら走るのは、確かにハラハラする面もあるにはあるのだけれど。そうそう、左見て、右見て、左見て。でも次には後ろを見ることも覚えてほしーなー道路のど真ん中でそれやられてもなーーーー。

    無駄に解き放つ活力こそキッズの世界。翼を授かるにも気を遣う大人のかけっこなど、まあ放っておいてよろしい。靴を履き終わればそれで、合図を待つことなどなく、空まで駆け上らんと飛び出していく。両手ひろげてきーーーーーーん、という例えも令和の時代には通じない。

    フライングやん。

  • どくしょかんそうぶん

    「鑑定士と顔のない依頼人」を見た

    ネタバレですよ。英語での原題は”The Best Offer”

    騙された!の一言で説明がついてしまう物語だけど、肝心のところは具体的な説明をしていない。端折っているともいえるかな?よって、キツネにつままれたというような、うすらぼんやりとした感じが出ていると思う。観客に想像させる手法とか言えば良いんですかね、こういうのは。対象の物品が山のような美術品コレクション、つまり価値に揺らぎがある。ある人にとっては至宝であり、ある人にとっては滑稽なオブジェ。動いた金で言えばそらあ大した金額で、こいつをすっこーんととられるわけだ。いやぁ見事にやられましたなあ、と。

    さて。

    愚鈍な自分でも映画をいくつか見ていると、事件は登場人物が起こすと気付く(当たり前だ)本作も豪快にどんでん返しを持ってくるわけだが、スッとつながる線が細い印象。あらましは把握したけど、あれ?なんでだっけ?ってなる。あの女が隠し部屋のコレクションを目にしたのは偶然でしかないように見える。これが仕込まれた詐欺なら最初の電話の時点から騙す目的じゃないと何もかもが成立しない。主人公のコレクションは誰が知っている?登場人物のどこまで仲間なんだろう…。あの女の使用人はもちろん仲間だろう。ではメカニックの恋人はどうだ?主人公のマネージャー的な人は…違うか?

    すると…オークションでグルになって絵を買い漁っていたあの爺が黒幕かと思い当たる。彼なら、主人公の「手持ち」のアイテムがどこかに存在することは知っている。なんならその価値も。主人公がグルですもの。あの女を潜り込ませ、場所を把握したら運び出してミッション完了。そういう筋書きが進んでいると観客にバレては面白くないわけで(当たり前だ)見事なもんだね。悲嘆にくれる主人公に同情してしまいそうになるが、そうだった、このコレクションは”不法”に手に入れたものなんだよ、そもそも。警察署の前ので立ち止まり、一瞥をくれて立ち去る場面もあった。警察に被害を届けないのは、不法に手に入れたものだからだ。なるほど~。

    多分、解説とか考察をしたサイトはいっぱいあるだろうから、気になる人はそちらをあたってくだされば。ここで一つ、そういうサイトを読んでいて気付いたのですが、本作はamazonプライムビデオで見たのですが(当たり前だ)劇場で見た人のレビューから察するに、”事件後”の興味深いシーンがカットされているようです。病院に放り込まれた後、外に出ていく原動力になった何かが…。んもー。

    ま、楽しめる作品でした。

  • どくしょかんそうぶん

    「ラッカは静かに虐殺されている」を観た

    英語原題は「City of Ghosts」となっており、この邦題は本ドキュメンタリーの主軸たる市民ジャーナリストたち、「RBSS」(=Raqqa is Being Slaughtered Silently)から取られている。大変に重い内容であり、閲覧には少々の覚悟が要る。

    2020年1月現在、ISIS関連の詳細はあまり知らない。いろんな”介入”で、指導者格の人物の抹殺に成功したり、と、どうもISISと名乗るテロ組織の戦力は、だいぶ削がれつつあるようだ…と。勿論、これにて安心とはいかない歴史と土地の事情だ。(あれ、その土地の事情を歴史って言うんかな…)また同じような争いごとが起こるのだろうという懸念はいっこうになくならない。ラッカという街もそのような土地にある。名前も一時は頻繁に耳にしていた気もするが、もうずいぶんと耳にしない。そこに本作だ。

    インターネットとスマートフォン技術の発展で、戦場カメラマンとかジャーナリストと呼ばれる人が現地から情報を送ってくることはきっと容易になった。しかし情報を送るということは、何もそういう肩書の人のものだけではい。RBSSもしかり、そしてまたISISもしかり。ペンと剣の例えじゃないが…破壊と暴力に加えてメディアまでも使って襲い掛かってくる。情報でお互いを殺そうとしている。銃を向けるのも、スマホのカメラ向けるのもそう大差ない…?

    だとすれば、そのカメラを通して作られたこの物語を見ている我々は、何をしようとしているのか…?