どくしょかんそうぶん

「進撃の巨人」…の最後のほうも読んだ

ネタバレです。困るという人はブラウザ閉じて夜通し北斗七星を眺めましょう。

ずーっとAmazonプライムでアニメ版を観ていたのですが、ここにきてまた一年おあずけらしい。いくらなんでも馬鹿らしくなって単行本を買いました。散財の巨人。33巻と34巻買えば2022年4月時点のアニメの続きが読めました。これにて読了と。毎週公開日が楽しみだ、なんて小学生の頃の「ドラゴンボール」とか「北斗の拳」以来のことですよ。存分に楽しんだ。

物語もド終盤、せっかく何一つネタバレせずに楽しんできたので、どんな結末になるのかなーとワクテカ読んでいたんですけど、最終的にはそんな感じなんだろうなあというところに着陸。「未来が見れる」とか「記憶を弄れる」とか、強烈に「この先どうとでもなる」設定が登場して以降、物語の〆には期待していたのですが、個人的にはいまいち。人類を壊滅させようという選択の時点で、びっくりはびっくりなんだけど。

連載が終わったころから、ネットで伏線回収がどうのという話題になっているのを見かけました。ネタバレを避けるためそういうものを一切読みませんでしたが、最後まで作品を拝読して、自分で気づいたような伏線回収はありませんでした。この際なのでそういう情報載っているサイトを眺めてみますと、あまりなるほどと思えるものはなかった。こういうサイトは原作の連載をもとに作られると思うので、アニメしか(あ、無料公開の時に少し読んだっけな…)見てない自分は触れてない場面もあるのかも。

そもそも、伏線ってもの自体がよくわかってない。修辞上の技法というよりは、ストーリー作りのテクニックだと思っているのですが…例えば、台詞とか表情とか具体的な物じゃなくても、風景でも小物の描写でも表現できるもの…。漫画や映画はやりやすそうだ。テクニックという観点では、読者にあえて誤解させるパターンもあるよなあと思う。犯人はだれだ系統の作品でありそうなやーつ。

物語の根本である「人類は巨人から逃れるために壁を築いてその中で暮らしている」という設定。これが見事にひっくり返る、味方の兵団に巨人がいたという場面。巨人と壁について世界観が大きく揺れ動くあたりが一番の驚きだと思う。例えばこの事実が読者に明らかになった時に「なるほど!それで〇〇〇はXXXというわけだったのか」と気づくことを、たぶん、伏線の回収…ってうのかな。作中で明らかになる前に読者が気づく可能性がある、そこに無理のない解釈が成り立つ…こういうこと?

ネットの情報では、何でもかんでも伏線だなんだと考察されていて、ちょっとげんなりという感じもある。創作なんだからそりゃあ、都合の良いように偶然を描いたりもするのも当たり前だろうと思う。そりゃあただの日本語の言い回しだろうってものまで推理働かせたりしてて、ちょっと面白い。実際、なるほど!と思った考察も大いにある。曰く、「物語の冒頭も冒頭、巨人が襲ってくる場面で巨人の足跡が無い→その場で巨人になったということの証左」これは見事だと思う。自分は実際にその場面を観てはないんですが…気になったので見直してみる。Amazonプライム万歳。確かに、超大型巨人が壁にへばりついているとき、足跡のようなものは描かれていない…けどあまりに遠方からの映像で、どうとでも言えるような。漫画版だとちがうのかな。

物語最後の最後、世界から巨人が消えた!という場面で一つ疑問がわきました。あの場所では眼前に大型の巨人たちが壁になって並んでいた筈。巨人が消えたら…それどうなったんだろ?ふわーってその場で消えた?あいつらにも中身がいたのだろうか。ネットで同じ疑問を呈している人がいた。ディープなファンのみなさんはこういうので盛り上がるんだろうな。自分もゲーム関連では実感できるイースターエッグなどあります。ケーキは嘘だ!

で。

結局巨人とはなんなのか。この巨人システムの本尊はシナプス的なうにょうにょと判明した。何故かは知らないけど、そういう生き物(?)が存在して、たまたま落ちてきた人間にくっついた。これが巨人システムの始まりというようなストーリーだと理解した。でも、エレンが死んでそのうにょうにょごと消え去ったの?なんだあれは寄生獣か。ミギーの巨人。極右か。物語の世界では、我々の現実世界でいう天体運行のセオリーみたいなレベルで巨人が当たり前に存在した。でも、そのよりどころが一匹のうにょうにょでした…ってことですか?なんなのこいつ。

もしかしてこいつにも、伏線でもあったの?

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