ふでのゆくまま

←年末年始→

大みそかは風が強かった。

早くに湯船に入るが、換気扇が動作を止めたのにごんごん鳴っていて、逆流した冷気がすーっと顔にそよぐ。外はまだよほどの風が吹いている。あるいは日中より勢いを増しているだろうか。ぼーっと湯につかりながら、外を吹く風の間合いを図っているこの感じ、いつ以来だろうと思い巡らす。中学生とかのころ以来じゃないだろうか。あの風呂には窓があって、顔だけ出してみたりもしたものだ。しばし、まったり、外の気配をうかがう。今日と明日、北国ではとても厳しい寒さとのこと。

元旦は日の出前から出かける。ここのところ毎年そうしている。一年のテーマたるべき場所を訪れてみようなどと考えての事だ。…嘘であって、行ってみたい場所に行って何か理由を後付けしてみようというだけのこと。今年行った場所は、ここでは明らかにできないが、行ってみた価値はあった。モチベーションと絶望感が同時に襲ってくる。これが人生って感じでとても良い。一年で一番好きな時間がそこにある。今年は無計画が過ぎて、日の出前に帰宅まで済ませてしまった。電車の乗り換えが数度あったから、このぐらいでよかろうとデッパツの時間を見込んだところ、乗り換えには待ち時間なく電車が到来した。ここで足を止めないと焼け落ちてしまう。そう思える人生を送る機会はあっただろうか。

元旦こそ休みではあるが、翌日、二日にはスーパーが営業を始めている。ATMだって止まりはしないし、この便利さに感謝するしかない。そういえばコンビニの営業でもめ事になっているニュースがあった。さながら宗主国から独立を勝ち取らんとするかのようで、面白七割ぐらいの興味で記事を眺めている。勿論、親玉のほうにも正当な申し分はあるし、世の道理ではむしろ親玉のほうが正当だろう(じゃなきゃこんなビジネスの規模に成長しない)情状だけで世の中を回していこうという考えも、また良くないことだと思っている。地獄への道は善意で固められる。このことわりもまた「道理」である。足を止めないとその先に待つものは、

ある場所で写真を撮ろうとしたら、警備員に写真NGなんですよーって言われて、すいませーんと引き下がったが、NGなわけあるか、という場所(公道から見える、アクセスできる公共機関)だったので思い返すに、警備員が「(私の写真は)NGです」だったんじゃないのか。誰がお前を撮るか馬鹿。

渋谷に行ったら例の再開発の規模に驚いた。あの辺は、渋谷でバイトしていた時にはたまに歩いたあたりだ。釣具屋と、テニス用品店なんかがあったと記憶している。飲食店もあったな。モアイ像のはす向かいのビルも、なんだあれ、シャレオツな塩梅になっていやがった。東急か?もう建築工事で景気の動向なんて話は古いのかもしれないけど、例えばどこに行っても工事やってないなーなんて状態になったら、そらそれでヤバいと言えそう。

例の三億円事件の強奪現地を通りかかったが、別に面白いこともない。ただ、あの古い歩道橋はそのままのように思われた。「歩道橋がカバーで覆われているのは、府中刑務所の中を覗けない様にするためだろうか」なんて書いてあるのをネットのどこかで見かけたが、あのカバー隙間だらけで、塀の中をチラ見できる。そもそもグーグルマップで上空から見える。

いまさらながらパナマ文書のデータを眺めた。我々素人が簡単に内容を把握できるのはアドレスのリストぐらいなもんだろうか。元の流出データはテラバイト単位と見かけた気もしたが、アドレスリストは全部解凍しても100メガバイトに及ばないようなものだった。リストからあっさりと見つかる「Yukio Hatoyama」でひと笑いしたあと、日本国内の適当な地名をキーワードに検索してみる。歩いていけるような距離の場所も載っていたりして、タックスヘイブン使うほど儲けておるやつがこんなところに住んでいるんだろうか。ペーパーカンパニー的なものだろうか。想像を絶するルーズさでうっかり住所を間違ったとでも言うのだろうか。たちが悪い。ここでフォローしてもしょうがないが、リストは2014年時点のデータであるので、今の住人が全く関係がない可能性は高い。

チーズに胡椒を阿呆みたいに振りかけると良いおつまみになると読んだ。ちょうどうちにあるのは粗挽きと呼ばれるタイプ。残り少ないのを使い切るつもりで実践してみる。コンビニで売ってるような、6Pチーズに胡椒をどばばばばば。皿の上で裏表側面にまぶすと、精神病患者の描いたイラストみたいな物体になり果てた。胡椒は全部使いきるつもりだったので、6Pチーズすべてを心の病に罹患させた。食べてみると、チーズと胡椒の味がした。なんだこれ。スーパーでSBの粉になっている胡椒を買う。料理に使うならやっぱりこっちだよね。2日から営業しております。お値段三億円、寒い日には換気扇から降ってくる。

初雪と鳩山由紀夫は似ている。

散歩中になんてことない通りで、入り口に警官小屋のある建物。調べたらその理由は分かったが、どの程度の「格」からこういう待遇になるんだろうなと思う。あまりに急に登場したので、自分は狼狽えて奥のほうを見入りながらの通過になってしまい、これは怪しさ満点、警備担当者は自分から視線を外すことはなかった。

ツイッターのトレンドにWW3が入っており驚いた。情報を追うと、まーーーーたアメリカと中東でドンパチの気配ということであったが…驚いたのにはほかの理由がある。楽しみしていたのに随分と残念だったゲームの名前が、そのまま「World War 3」だったのですわ。2018年の11月だったかに発表されて、いわゆるアーリーアクセスだったので少々粗末な点があることは許容の上なんだけど、…いろいろ残念なことがあってプレイする人はほとんどいなくなってしまった。自分個人のみならず、界隈ではぼちぼち期待値の高いゲームだっただけに、みんなでがっかり(´・ω・`)していた。ところが、このテのゲームは、アップデートで奇跡的な回復を見せることがある。このトレンド入りもそんなポジティブなニュースだったりしねえかなー、なんて一瞬だけ、もしかしてーーーって。そんなわけなかった。

こまごました不用品の整理。保存個所をまとめたり移動したり。結果、部屋が少しだけ広くなった。部屋のスペースなんかに合わせてちゃんとサイズの収まる収納グッズなんかを揃えるべきなのはわかっているが、少々のスペースを取っても、別に置きたいものがあるわけでなし。でも収納スペースに如何にも非効率な隙間があったりする状況。日々の暮らしの効率化という観点も含めて、もっともっと時間取って取り組むべきで課題であった。考えてみれば確かに、おふとんとマットを畳むと下着や靴下の入っている引き出しが半分ほどふさがるの、意味がわからん。反対側に寄せれば掃き出し窓が塞がるが、開けることもほぼないしまだマシだ。では、こっちに畳むには、あれをこっちに移動してこっちのどかしてこれをずらして。休みも終わったというにこんなの楽しくなってきてどうするよ。

この一年の電気ガス水道など領収書お持ちの方は確認してみると面白いかも。4月までは31年の領収書が、1年になったり元年になったり、2019年になったりしてないでしょうか?これはポジティブに捉えていいのかトホホな事案なのか。少なくともベストな処理ではないと強く思いたい。元号自体は面白みのある仕組みだとは思うんだけどさ、節句みたいな、公的なものじゃなくしちゃっても良いかなーってね。意地でも残すのもまた、それはそれで良いけど。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)