decade

このブログを書き始めて10年経とうというのですよ。はっはっは。十年続けたことが人生にあるかと言われれば多分ないんじゃない?インターネッツを見渡しても10年続いたブログなんてそんな多くな、え、いっぱいある?ああそう。死にたい。

10年。中学生がお姉さんになったりお嫁さんになったりもうちょっと複雑なものになったりする。僕はさえないおっさんになりました。富も名声もない。徳もない。死にたい。

人類一般、亡骸には敬意を以て接する文化を持つことが多いようです。死体の自分が一番世間から愛されるのではないか、とか書こうと思ったが現状孤独死の可能性が一番高く、亡骸を通り越して腐肉ゴミになる。ご迷惑様でございます。死にたい。

死にたい、という表現はこの10年のアイコン的な冗談なので特に意味はないです。死にたい。

この10年での後悔があります。昨日の失敗を反省し明日に生かすということは出来るかもしれませんが、この10年の失敗を後の10年に生かせるという気がしません。死にたい。

死にたいとか特に言わなくても人は死ぬし、死ななくても会えなくなったりするのです。もっと人に会っておくべきでしたが、奥ゆかしすぎてそういう感じになりませんでした。男女交際の話だけというわけではないです。例えば京都に遊びに行く、なんという時は勢いで会いましたが、その旅路で別の人と会う機会はミスりました。この10年よりもさらに前の10年になりますと、20代にして恥知らずだったりDQNだったりSNSとか出会い系とかよりも以前のインターネットだったこともあり、そこそこだった気がしますが、取材による試算では世間の人なみのようでした。死にたい。

会えなくなる、というのは、遠方に移住する、連絡先を消失する。あるいは結婚などし、パートナーと自分が面識がないとなんかサシで会うのは憚られるのでなんかこう、とかそういうのです。これは常識的な判断かと思いますがまあ自分が歳をとっても冴えないのが悪い。死にたい。

そろそろ死ぬにも飽きたので無になって俯瞰しましょう。

この十年で自分が変わったこと、何か一つと言われればフィンガーソックスを履くようになった事。五本指生えてる靴下ですね。95%はこの靴下履いてます。これがまた実に快適でして、世の靴下はデフォルトこれで良いと思うのですが、そんな気配は一向にないし、履いている人もまだ少ない。生産されなくなってしまうのではないかしらと心配する。女性用のストッキングやタイツも五本指の物があるのでぜひ。

あとはスマホを持った。白髪が増えた。ギターとか全部処分してしまった。買い物は殆どネット通販になった。大きな事故も入院するようなことも無し。しかしながら前厄となった2017年を考えると、2018年あたり本厄ではその死を免れる事能わずどこぞでぽっくり。2019年の後厄も過ぎた、そう、2020年ぐらいになれば、とうきおは神宮、競技場に人々のあがめる炎の中から蘇るのは私である。象徴としての炎からゆっくりと立ち上がり北辰への一歩目で臺から落ちて死ぬ。三日三晩青白く燃ゆるその芸術点は高きが故に、人類的な祭典となり、私には4年に1度炎から蘇り、芸術的にコケて焼け死ぬだけの人生がやってくる。

そんな人生懲りごりんだ。

2018年も御贔屓のほどを。なんだよこれひどい。死にたい。

「時計仕掛けのオレンジ」を観た

古い映画に出てくる現代社会への警鐘的なもの、そら40年も経てばピンとこねえなーってもんだ。調子にのって好き放題やっていたら懲らしめられました。うまい話と思って乗ったら騙されました。洗脳をしよう。権力は汚い。なんだこれ童話かよ。刑務所は竜宮城で車いすの老人は、親を殺された蟹か。栗の代わりにワインとパスタ。火あぶりの代わりに床からルートヴィヒ・ヴァン。

言わんとすることは「まあ、そうですよね」って同意できるようなもんだけど、身に染みる感じはない。そこはまあ、2018年になりますし、そらそうだ、で良いですよね。童話だし。しっかし四人組の格好は面白いな。白タイツの上に力士のまわしみてえなの着てるパターンもあったな。スターウォーズの兵卒の装備かしら。そういえば70年代のデイビッド・ボウイもあんなの着てる映像あったような気がする。まさかフレディの白タイツが元ネタなんてことは!?…ってこの映画のほうが古かった。

映像はなんか力があるというか、迫力があるというか。みんな顔芸が豊富というか。

日本語字幕で見たんだけど、所々アンダーラインが引いてあったのはなんだろうか?初めて見た。スラングか何かってことだろうか。自分の知ってる字幕だと、そういうものはダブルクォーテーションで括るか、傍点が付くというパターンばっかりだった。原作は小説だから、原作もアンダーラインが引いてあった、みたいなことだろうか?ググってみたらどうやらそのようだったが、上位にhitするサイトが悪質な広告埋め込まれているのでアクセスしないことお勧め。偽のMSサイトっぽいURLに飛ばして、「このコンピューターはブロックされました」とか音声が流れる奴。

そう説明されれば…トルチョックは何かの漫画で出てきた気がする。どこかで使って映画通ぶってみようか。

この作品に限らず、ぼんやりと観ていた映画について、こういうレビューを書こうとおもってwikipediaを見ると「あっそうだったの」みたいに気付くことがある。本作も、終盤のイラスト連想クイズが何なのかさっぱりわからなかったが、wikipediaのあらすじを読んで「なるほどーおおおお」って。言われてみればとても象徴的、クッソ分りやすい場面だったのだ。それをぼーっと見逃してしまうような鑑賞でレビューを書くというのも、なんか半端というか…。しかしこれもテキトーなのがいかにも自分っぽいし、鑑賞後小一時間でレビュー書いてるのも現代社会の流儀かと思う。

つまりみんな自分の時計だけを見て生きているってわけさ、ドルーグ。

「スノーピアサー」を観た。

https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B00LTMYOHI/ref=pd_cbs_318_2

リンク先はamazonビデオの「スノーピアサー」という映画で…。カスタマーレビューに驚いた。リンクを踏んだ人はチェックしてほしい。ここまできれいに星が分かれるのは映画に限らず、Amazonで滅多に目にするものではない気がする。これは良いネタになると思って見たら、思いのほか良かった。テンションの高いシーンばかりで結構面白い。

本格的にネタバレですよ?

自分はエクストリームな環境の人間模様って好きなタイプのストーリーなのかもしれない。確かに脈絡もない舞台設定だけど、そんなの「未来からターミネータがやってきた」でも大差ない。ツッコミどころが多いとか少ないとか「デビルマン」じゃあるまいし割とどうでも良い。にしたってなんで列車だよ?とは思うけど、走り続けている点がSFってもんで。そこそこの人数が住まいとするには案外現実味あんじゃねえの。…ないか。ないかな。

アクションも多いので、ゲームみたいな感覚で楽しめた。舞台が走ってる列車の中なんで、まあアクションシーンと言えども、どのシーンも狭い。これはしゃーないか。でも顔の見える距離の緊迫感あって良い。最終盤の対話場面は結構な長さになっていて、まさに典型的な映画っぽさという感じがある。熱い情熱で行動を成功させたかに見えたが、蓋を開けてみれば敵役のほうが一枚上手で思慮も深く状況の真実に根差した判断をしていたのだったパターン。

それにしても最後のシーンは、体の小さいほうが防寒服で出てきたのには笑ってしまった。作中のストーリー考えれば、”屋外業務用”でもなさそうな防寒服の存在自体がありえないと思うが都合が良いもんだ。だいたい、体の小さいほうの人物は裸で押し込められていたんじゃないのか。外に耐えれる防寒服なんてあるわけがない…。あるいは撮影地がCGではなくリアルにああいう景色の場所で、裸では撮影できなかったのか。なんなら、人種的な意味で服を着せないとNGと判断されてたりしてな。

うーん。そこそこ良作だと思うんだけどねーダメですかねー。ストーリーも練られている。血しぶきとか多めなので苦手な人にはお勧めしませんよと。

世代をつなぐうた

ビッグヒットには世代をつなぐ力がある

読み人知らずなのだけど、その通りかと思う。現代以降に於いてはなおのこと、映画や音楽の映像は恒久的に残るものだろう。世代が変わりつつも。ほんで、その世代をつなぐ力とやらを持つビッグヒットというのを、押しなべて分りやすく感じることが出来るのは、ことに音楽においては、今はmetallicaかと思う。単にビッグヒット作品がある、というならば星の数ほどいるのだけども、今現在はmetallicaの存在が実にバランスが良いと思える。音楽の歴史なんかも鑑みれば、The BeatlesとかなんならJSバッハなんてところも候補になる。しかし先に挙げたような説得力のある映像が残る事や、現在も活動中であることを考えるとmetallicaに軍配があがりはしまいか。1980年代のバンドじゃねえの?ってその通り。しかし今でもアルバムを出すとアメリカのヒットチャート一位になったりする。ファンが多く→活動期間も長い→世代が繋がっているわけだ。

何か企画モノに出演する頻度も高く、時には気さくなじいさまになったり…。

また大きな場所でのライブの様子も見れば、若い人たちの多い事。親の代からのファンです、というのもあるだろうし、youtubeで見たらファンになった!というのもあるだろう。

といった話の流れで。世界で一番みんなが知ってそうな歌ってなんだろう。アメリカ国家ではないか、とか言わないでちょーだい。世代をつなげそうなやつ。911のテロの時、拍手喝采で喜んでいた人々とも共に歌えるやつだ。自分はベン・E・キングの「Stand by me」かと思う。思うのだが、この選択もおっさん臭くて、本当に世代を繋げるに値するのだろうか訝しい。それでもね?この歌に含まれた、普遍的なメッセージの故に、潰えるものでもないと思うんです。普遍的であること。この価値観/事実の偉大さが10代/20代の頃にもっと素直に分かっていればね…。…いや、特に何をするわけでもなかったと思いますがwところが「普遍的」が宣伝文句に出てくるとまた距離を置きたくなるところが、自分も捻くれたもんだなと思います。

はぁ。

雲は剥がれて

飛行機雲の…東から西へと一筋に沸き起こるがあり。冬空に映えて、出勤時からストレスMAXのご身分には実に染みるコントラスト。良い。

電車でもあんな雲が沸いたりしたら格好良いかしらと想像する。例えば高架を走ると車両に白い雲がまとまり付き、後ろに流されると徐々に解きほぐされるがまま、やがて散ってゆく…。雨のF1みたいな風景になるんだろうか。となると空駆ける一筋の雲と呉場ればあまり風情がないかもしれない。あるいはド迫力なのか。

…はたと思いついた。空を行く飛行機にも電車みたいなダイヤってあるよね?一応…。国際線乗ったことねえからわからねえけど、例えば毎日一便あったら、だいたい同じ時間に同じルートで空を飛ぶんじゃないの。毎回自由なルートで飛べるほど地球の空はスカスカと思えないし…常識的に考えて航路ぐらい決まっているもんだ。

じゃあ同じ曜日の同じような時間には同じように飛行機が飛び、結果、同じような飛行機雲が毎回見れても良いのでは。しかしそうは思えない…。ググって答えを出すのは簡単そうだ。しかし自分で観察をすれば気付くことがあるかもしれない。実際、毎週のように同じ時間、同じ方向の空に出ているが自分が気付いていないだけかもしれない。

東京には空がないと誰かが言った。帰省で往復する度に視界の差を体感する。それでもこの東京で、夕焼けや朝日に染まる街並みが大好きだ。曖昧で儚いグラデーションをぶっ壊しにくる街灯の眩しさとか、グラデーションを下から殴る黒一色のビルの陰の鋭さが、空模様の括りに紛れ込んでいるのが良い。

自律。