• ふでのゆくまま

    傘がある

    折りたたみ傘というものはどのぐらい「もつ」ものだろう。

    通勤時の鞄につっこんでおき、雨が頬に当たればいそいそと広げる。お休みの日に雨模様であれば、別の鞄に放り込んでお出かけするだろう。となれば大体毎日持つものだろう。…ということではなく、製品の寿命のお話。このかばんに放り込んだ傘、少なくとも三年はもった。もしかすると五年近いかもしれない。あるいはもっと?amazonさんで買った気がするので履歴を漁ったが出てこなかった。

    大変に軽く、コンパクトで邪魔にならないけど、それがまた不満でもある。当然のこと、コンパクト故に広げた時の直径も小さい。濡れる。天気予報なり見て、外にいる時間にざんざん振りの日にはもうちょっと大きい傘(つうてもコンビニのビニール傘だけど、最近のは質も良く不満なし)を家から持っていくし、また外回りの仕事でもないので急に降られて困ることも殆どない。なので折りたたみ傘の性能なんて大して気にもしてなかったのだけど、ちょっとガタがきて新しいのを買おうとなると何がしかのスペック検討が入るわけでして。

    デカいのにしてみようかと。

    直径なんと120cmであります!!120000mm砲であります。ノドン何するものぞ!こいつをお買い上げ、部屋でエクスカリバーよろしくかかげた時にはニマニマしてしまう、ああ男の子、でっかい棒きれが大好きだ!いや猥褻な意味じゃなくて。広げてみたらこれまたでかくてテンション↑↑、たたんで鞄にしまおうとしたら入らず、膝から崩れ落ちたある春の訪れた一日でありました。
    ——
    外ポケットじゃないところに入ったのでそこに格納。

  • ふでのゆくまま

    ごねん

    幸いなる哉、大きな事故、怪我もなく、また残念なるかな檜舞台に称賛を浴びるにも値せず、結局はあの日ほどに印象深い日は人生に片手もない。…思い出してみたら両手ぐらいはあったな。私のような者の人生も案外味わい深く。いつかは終戦記念日みたいな扱いになるのだろうか。それもまたありだろうなあ。しかし例の一本松の扱いはげんなり。

    当時の投稿を見るとなんとも呑気に見えるが、家族も家も同僚たちもみんな無事で安心しきっていたんだろうな。原発もまだ事故ってなかったかな…?実際、一か月もせんうちにスマートフォンを持ったと思う。大きな変化だ。あと当時の記事から飛べるgoogleMapの見た目も変わった。…改めて見るとルートが違うが今更どうでもよい。

    帰宅記 « 殯、

    もう眉間にしわ寄せてあの地震を振り返ることはないだろう。そんなことより東京の地震のほうを心配しないと?心配でどうにかなるなら世界に平和が常駐してるわ。非常用バッグアップデートするかー。

    先日書いた鳩の鳴き声、声がしたので表に飛び出ると目の前にいた。目の前の電線にぽつりといた。…ははあん。半年ぐらい前にできた新しいアパートへつながる電線だ。そら以前はなかった電線なのだから、そこからの声も聞こえてこない。

  • ふでのゆくまま

    この鳥や

    今年は29日まであるのね、などとスマホのカレンダーを見ながら寝入った、そんな翌朝。耳になじみのある鳥の鳴き声がした。ぼーぼー。っぼっぼー。故郷の朝に聞いたことがある筈だ。あまり冬に聞いたイメージはなかった。夏の朝、まだ涼しい時間に裏のたんぼのほうから聞こえてくる、そういうイメージだった。青空と緑。ああ美しいときたもんだ。さて、鳴き声しかわからない鳥の種類をどうやって調べたものか。インターネットならまあできるだろうとやってみると全く以て簡単にわかってしまった。

    鳩。そこらで良く見る、あの鳩らしい。キジバトというのか。関連した情報を見たり聞いたりしているうちに、やはり夏に鳴くものらしいと分かったが、まあ冬眠する生き物でもないし冬に鳴くこともあんだろ。鳴き声がすればその姿を見てみたい、と思ったんだが、そこらを歩いている鳩と知れてしまうと興味も薄れてしまいました。

    つげ義春の短編だと思うんだけど、鳥のような姿をした男を何度か見かけた人が、飛べ!飛ぶんだ!と言った作品。話の筋を覚えてないのでここだけ書いても意味がわからないけど、その場面でどうにも涙が止まらなかったのを思い出した。

    そういえば東京ではカラスは本当に減った気がするね。