• ふでのゆくまま

    天国に一番近い駅、秋雨の慰霊堂に注ぐこと

    一個前の投稿が公開されてなかった。結局はユナイテッド・アスレという最近人気のスポーツ系アパレルのをかった。ナイロンパーカにデタッチャブルのフリースがついてくるやつ。ご近所歩きはこれで良い。地味なカーキ色も良い。FPS気分になれるねウーハー!!

    ここんところ週末に必ずと言ってよいほどお天気が崩れる。台風だってたくさんやってきた。そしてこの文化の日絡みの連休も例に漏れず雨模様であったのだけど、行ってみたいところがあったので、トボトボと傘さしていってきた。ついでに、思いつきで寄り道したのが、総武線新小岩駅。ここ数年人身事故がよく起きるとされている駅の一つで、「天国に一番近い駅」と揶揄する言動も見られた。(この記事を書くにあたって新小岩の地図でも確認しようとググったら、足を運んだ当日に自殺とみられる事故があった。痛ましい。実際に事故件数は多いと思う。)

    電車に乗って千葉方面まで行くことなどないので、まあなんというか秋葉原を越えたあたりから車窓からの眺めが物珍しい。ぼんやりと景色を楽しむ。雨はまだ降っていなかった。♪次は~しんこいわ~などとアナウンスされるあたりで、眼前に広い川の流れがあった。「あれ、またこんな広い川渡るのか!?」って思わずやや身を乗り出して覗き込んだ。浅草橋からすぐ川を渡るのは知っていたけど、もう一個あったか。地図で確認するとこの流れは荒川であった。埼玉との境に流れているものだと思っていたが、そりゃあ川なのだからしまいには海に流れ込む。千葉までの間に渡河するのは当たり前であった。しかし新幹線から見える、埼玉と東京の境のはこんな広くねえ印象であった。これも地図で確認すると二倍ほどの川幅になっているようだった。そこまで地形が変わっている距離でもないだろうが、工事でもしたのかね。あるいは広さを感じたのは、川面との距離もあるかもしれない。この荒川の「上」を首都高が高架で走っていて、これがなんとも不思議な眺めでありまして…。AKIRA的な、という例えは流石のアラフォーであります。

    で。

    新小岩駅に着く。総武線上下の発着ホームと、もう一つホームがある。これが総武快速線のホームとなるのだろうか、そちらへ移動すると、ホームが広い。ダイヤを確認するようなフリをしながら、スマフォ見つめてふらふらと往復する。フリをする必要性は、常駐する警備員の存在があった。天国に一番近い、などという、快くない渾名をつけられる駅を、野次馬根性満載で見にきている。駅の運営からすれば当然そのような事故は受け入れがたいものであり、何か予防策が必要となるだろう。そんな様子を横目に自分の冷やかしはどうにもたちの悪い振る舞いであった。ホームにいただけなんだけどね。

    …とはいえども…ホームに立ってみると、その事故の所以が少なからず伝わるようであった。総武線快速のホームは、総武線と比べて東京寄りにホームが長く伸びており、わざわざそちらまで行って電車を待つ人の姿は少ないようである。これは誰かに阻止され憎いことを意味しないか。実際、ベンチで熱いコーヒーなど飲んで体を温めていると、女性が一人そちらへとふらふら歩いて行き、まさか、なんて思って横目で眺めていると、警備員が後を追うように移動していった。ということは、実際そのパターンの「人身事故」があるんだろうか。

    もう一つ見てみたいことがあった。ネットで指摘されていたのは、通過する列車の速度が速いということだった。列車である。重い。あれだけの重さのものが走っているのだから、速度によっては重傷で済むものが即死になるようなこともあるだろう。速度が二倍なら運動エネルギーは二乗だっけ?十分ほどホームにいるとその通過電車がやってきた。これが確かにビックリするほど速い。体感的には中央特快の通過より全然速いように思えた。柵もないホームをかっ飛ばしていく。これが例えば山手線の速度だからって「人体に安全である、怪我もしない」なんてことはないだろうけど、にしても。正直、人身事故が多い理由も納得してしまうほど異質の迫力であった。見送ったのは一本だけなので、全部この速度で走っているわけでもないかもしれない。

    外へ出る。交番で警官が揉め事か事故の仲裁をしているようだった。アーケードに入ってみると、やや狭い並びに商店がずらりと。都市部の駅前となれば流石にシャッター街なんてこともないようで…。お惣菜が売っていたので公園で買い食いを考えたが、雨が降ってきたのでやめた。駅に戻り、新小岩を離れる。

    ここで両国へ移動する。

    死にゆくものの心持ちは分からないが、死に損ねたくないという算段はあると思う。ならば…あのかっ飛んでいく列車…そんな理由で選ばれては駅としても利用者としてもいい迷惑だ。富士の樹海には「東京で死ね」と落書きされた。ごもっともな話でありますね。また、先ほどの通過速度を見て、自害だけではない事故でも死傷率が高いのではないかなと思った。

    国技館が電車から見えるということも初めて知った。迷いようもない。ただ、場所中でもない雨の休日、人気はあまりなく、ぼんやりと側を通り過ぎる。LINEの宣伝看板が掲げられており、「マジかいww」と思った。これはskypeにはないアプローチ。で、国技館も横目に通り過ぎただけとなり、すぐにやたら巨大な建物が目に入る。江戸東京博物館であった。修学旅行の生徒がぞろぞろと吐き出されてきた。一度は止んだ雨がまた強くなったので傘を取り出す。どうしようかとぼんやり歩く。部活の学生の威勢のいい掛け声が響いている。とても静かで大好きな雰囲気だ。御座敷いてごろんと横になりたいぐらいの。グーグルマップを見ると、東京慰霊堂が近くにあるので移動。

    東京慰霊堂は…以前夜に寄り道したことがある。昼に来てみると曇天に圧倒的な存在感で雨に濡れている。ああたまらん。ここでしばしベンチで雰囲気を楽しみ、すまほ弄って時間つぶし。園内を一周し、展示を眺めたり薀蓄を読んだりする。ポツポツと人が訪れては中に入っていく。自分のような観光の人間が中に入ってよいものだろうか。恐らくは良いのかもしれないか、先ほど新小岩駅で感じた妙な気まずさがまだあって、足が進まなかった。まあ観光地ではない慰霊堂に一人で行ってみるというのも…。良い写真も撮れたのでヘッダーの画像を更新しようか。武蔵野の天皇陵墓の小路の画像から、関東大震災と東京の空襲の犠牲者の慰霊堂の画像へ。

    慰霊堂側の日本庭園
    慰霊堂側の日本庭園

    あとは帰路。途中、ブックオフで将棋とIT関連の書籍を買う。suicaでいけた。地元商店街でお惣菜買って貪り食う。雨の散歩も快い。賑わいどころの人気がなくなるのも良い感じだし、雨の景色がなんとなく好きだ。休みっぽい休みでよかった。

  • ふでのゆくまま

    冬の備え

    エアコンの暖房を試運転。どうにか動いてくれた。20年近く動作しているのは素晴らしいとしか言いようがない。感謝感激の舞いひらひら。週末を狙ったように台風が続けてやってきて、通り過ぎていくと確実に寒くなっていく。わかりやすくて良い。しかし週末がこれでは最近楽しくなってきたお散歩が捗らない。

    お散歩つうと…以前に悩んでいたお散歩用の小ぶりバッグ、2000円ぐらいのが大変に使い勝手が良くて助かっている。サーモマグがなんとか入ることが分かったので、熱いスープでも入れていったらこれから寒い季節に良い。と、寒くなってきたところでまた困ったことがあって、上着がちょうどよいのがない。やや天気が悪くても積極的に歩きたい。まさかいかにもビジネスマンでござい、という通勤コートでは汚したら困るし、もう一着はユニクロのダウンジャケットなんだけどあれ気に入ってるんだけど作りがしょぼくて、公式にも2シーズンぐらい着れます、みたいなことニュアンスのことが書いてあって、お散歩ではあんま使いたくねえなあと。

    アウトドアブランドの何か買うかという運び…になるんだけど、フリースジャケットもマウンテンパーカーに高いんだよねー(´・ω・`) なるべく安いの探して探して、5000円ぐらいでフリース付きのナイロンパーカあったので、安かろう悪かろうでお買い上げ。

    さらに靴。履きやすくて重宝していたモックシューズも、底に穴が開いてしまった。晴れの日にアスファルトを歩くに不自由はないから捨てることはしないけれども。非常用として部屋に転がしてあるジョギングシューズもあるけど、本気の非常時用なのに日用で使い込んではしょーもない。んじゃあお買い上げか、というところで、歩き回るための靴であんま安いのも…。デザインとかまったくダサくてよいから、ミズノとかの安いのねえか。

    余暇などに思い悩んでる場合でもないか。夕焼けの美しい一日でございました。

  • どくしょかんそうぶん

    失踪日記2を読んだ。

    「失踪日記」という漫画があって、これは間違いなく傑作なのです。漫画家の吾妻ひでお氏の作品で、失踪してホームレス暮らし→警察に保護される、とか、失踪後ガス関係の設備会社で現場作業員として働いたり、といったエクストリーム日記である…。公式サイトによると30万部売れたらしい。自分も作者の素性など全く知らないがお勧めされるままによんだ一人であり、その暮らしを堪能した。

    で…この、続編がこの「失踪日記2」というわけなんだけど、副題に「アル中病棟」とある。著者がアルコール中毒で入院していた時の体験記という内容。絵柄はのほほんとしているが、登場人物は病人と医療スタッフばかり。バラエティ豊かな登場人物で、半閉鎖病棟の身近な異世界を見事に描画しており…うっと真面目な内容検討はしねえんだった。面白かったです^^

    「完全失踪マニュアル」なんて本が流行ったのは、自分が高校生の頃だったと思う。同級生がおもしろいよ、とかさらりと言ってのけてビックリしたものだ。当時、筒井康隆を読んで、読書感想文以外で「字の」本を初めて真面目に読んだ、などという自分にはその「失踪」「マニュアル」なんてタイトルの本を読んでみるというのは途方もない発想に思えたのだ。

    え、だって、失踪とかしたくならない?

    そう言われても「何を言っているんだこいつは」ぐらいの感想だった。しかし呑気だった子供の時代が終わる。こうしておっさんになってしまうまでの間に、そしてこれからもずっと、ある日静かに椅子から立ち上がりそれ以来行方がしれません、と、いったような幕引きに、なんかこう魅力を感じつづけるのがわかる。大事にしていたものを裏切りたくなる…というのとは多分違う。愛着も責務も、すうーっと自分の手からこぼれ落ちたらどんなにか軽くなるだろうかって、夢を見てしまう…。自我とは世界との連結点である。いなくなったことにするだけで、どうにか新しい扉を、とか言い出すとこれは宗教チックになる。

    もうちょっとだけ愚鈍というか。はあめんどくせえ、で逃げ出せる、捨てるという私利私欲。セーフティネットなどという議論に注目が集まったりするのは、社会をよりよくするとか、そういう話よりも、自分がそこに身を投じてみたいという関心の方が強いのではないかと思っている。それが簡単にできないから酒や薬で身を滅ばす人が出る。たが、誰もが簡単に投げ出すことでメリットを教授できるというのはまた誤りであろう。

    山を降りてもいいというのは、次にまたトライするから。一度しかないなら死ぬもまた…?そこに必要なのはただ、ただ、体を休めて留まれるだけの小屋なのに、人生にそれを得ることができるのは果たしてどれだけの割合なんだろうか。

    難しいね。

  • ふでのゆくまま

    ベランダのフェンスを越えた土地は誰のものなのだろうか、草木は、敢て雑草と言い直さざるを得ない奔放さで伸び伸びすくすく。以前は家主と見られる老夫婦が定期的に草刈りになど来ていたのだが、ここんところ全く見かけない。「おい、フェンスがあるからこのぐらいにしておこうぜ」などという慎みが草木に、敢て雑草にあるかと問えば当然ながら御座いませんので、哀れ私のふくらはぎ及び足首に至るまでは洗濯物を干す度に滋養たっぷりの血液を蚊に提供する羽目になりくっそがああああとムキになって足をぱちこんぱちこん叩く、など暴れていると洗濯物は落下、川面に映る自らに吠えて骨を落とした犬の話を思い出すのであります。

    という、ものが盛夏よりも酷くなった感じがあるのは、寒くなり蚊どもも獲物に敏感になったからでありましょうか。「短パンも寒くなったな、」などと思うのはフェンスのこちら側だけの話なのであります。

    部屋の半分を占めていた古いラグマットを捨てた。厳密にはベランダに抛った。フェンスの内側。代わりに御座を敷くという作業が当然ながら大変であった。部屋の半分ということはそれだけのものを一度どかしてしまわなくては仕様がないわけで、パソコンの乗った机が大仕事であった。どうにか作業を終えたところ、LANの敷設を忘れるという失態を犯したことに気づく。まあ一本だけだったのでどうということはなかったんだけど、そういうものを忘れる奔放さばかり自然に学びやがって己れは本気で霊長類なのかよく見たら六本目の足があり、背中に羽が生えていたりはしまいかと。はたはた。

    ゴキブリ対策グッズも新たなものを机の影に設置。規範には程遠い衛生状況ながらも六本足Gさんには出会わない。ベランダに抛ったマットがゴミ袋に入るだろうか?こんなもん粗大ゴミにするのもったいない。他についでに捨てるようなものもない(あるいは捨てるか迷っているものを捨てる好機であるのかもしれないのだが)袋を持ってベランダに登場、どれどれ、と、マットを持ち上げたてばっさばっさしたら細かいゴミがざざざーーっと音をたてて降った。まあそうなる。恐ろしい量の俺の老廃物が薮蚊どもに降り注ぐ。ふははははははhゴミ袋には入った。一番でっかいのぱつぱつ。また自分が所持するものの質量が減った。良い。実は体重も増加に気づいて慌てて痩身努力を強化、具体的にはお散歩。うまくいってる。良い。

    勤務先のクールビズが終了してしまう。はあ面倒くせえ。ネクタイの在庫を確認したら結んだままで放り込まれていたのがあり、変な縒れになってりまっている。慶事用のの明るいネクタイなんだけど縁起でもねえな。ネクタイとやら、こいつら世界中で一般的に形、デザイン、用途も一緒のくせに高いんだよクソがあああ。3000円で買える品質のものが500円ぐらいで買えねかなあ。安いのもあるにはあるけど本当に安っぽく見えてしまう。あと、洗えるネクタイが何本か混じっているはずなのだがどれが「それ」なのか全く不明であり結局洗えない。ネクタイには垢っぽい汚れはまあつかないから、大抵はうっかり食事中になんて汚れなんだけど。ランチ中に噴き出して汚したなんてのもあった。

    安い酒で気分悪く酔うということを体験した。高い酒といっても所詮はカクヤスで売ってるようなのしか知らないし、その気分を悪くした酒も同じくカクヤスに売ってたわww 日本酒・焼酎の類にもそろそろ挑戦するかー。