• どくしょかんそうぶん

    「ゆるミニマリストのものの減らし方心の満たし方」を流し読みした

    あえて流し読みとしているのは、実際のところは受け入れ難いものという偏見で読んでいるという事の明示と捉えてくれ諸兄。もちろんAmazonプライムの無料枠。

    「ものごと」が少なくて済むのはある意味満たされているからだともいえる。節約・防犯・健康・名誉…これらに非常にシビアに気を遣う必要がある環境と、まあまあのほほんとしていても平気な環境では、後者のほうが暮らしやすいだろう。人生でお金の不安もなく、今日も生きて帰れるのか祈る必要もなく、ちょっとした体の不調を覚えてはこれが死に至る最後の警告かもしれないぞと不安になる必要もなく、ご近所や職場で自分の噂話がもくもくと狼煙をあげることもなく…ええやんけ。何かを気にかけ続けることがなくとも、問題がない状態。

    ミニマリストっつーぶっ飛んだユニークな人たちがいる。らしい。持ち物を悉く減らして生活をしているらしい。洗濯機も無い。衣類も最小限。仕事は…流石にするんだろうか。洗濯機は無くとも服は汚れるというわけで、どうしているのかと思ったら回収や配送をしてくれるクリーニングを利用していたりするらしい。この話を聞く限りでは、自分でこなすべきタスクとそのための道具を丸投げして他人にやらせているだけだな、と思った。物を減らしてものごとを増やしてないか?なんでいちいち発想と受け取りなんてこなさなきゃいけないんだ?…でもなあ…自分も遠方への移動は公共交通機関あるいはタクシーだ。どこかへ移動するというタスクを他人に任せている点では何も変わりがない。そして、物がなかったら暮らしやすいと思う事は、ままある。どこかにはっきりと線引きがあるんだろうか。

    もし、生まれながらに上記に挙げたようなミニマリストの生活になれば、洗濯をしたことも無いまぬけな大人が誕生することになる。一方で、俺だって例えば着物の着付けなんてしたこともない。ただただ、時代の流れとかそんな理由で、着付けが出来なくても不思議に思われることはないし、気にかけなくても問題がない状態だ。洗濯など自分ではしない、という暮らしとどう違うのか。

    わざわざミニマリストなどと広く呼ばれるほどには堂々と暮らす人々、何を語るのだろうか。ここまでイントロ順調!メディアみたいですね!

    書籍はこちら。

    ということで読んでみると、テレビもあるし乾燥機も洗濯機もある。テーブルにソファもある。インテリアが置いてあったりする。インテリアなんて一番無駄なものでは…?そして何より家を持っていたりする。なんだこれ話が違うぞ🤔

    ああ…「ゆる」ミニマリストってそういう。本書に出てくるサンプルは、家族での暮らしも多い。だから、自分が見かけたミニマリストとは全く別物だ。あれはいわば原理主義的なもののようか。自分の印象でしかないが、本書に出てくるのはわりと裕福な人たちに見える。暮らしに余裕がある状態から、整頓してこざっぱりしました、というだけの話だった。beforeとafterの画像も掲載されているが、自分の印象を裏付けるりっぱなお宅ばかりに見えたぞ。

    15分ほどで読了。整頓された家が快適です、なんて人類が洞窟に住んでいるころからその通りだろうし、そこに学びはなかった。自分は先に挙げた原理主義的なまでのミニマムな暮らしに何の価値があるのか、という所を知りたかったわけで、全くのお門違いでありました。