むじか

プログレッシブうさぎ

プログレッシブロックと呼ばれるジャンルが存在した。今もあるにはあるが、そのジャンルが興った年代からのファンを相手に細々と続いている感じ。プログレッシブ(前衛的、前進する)などと名付けられたがために、放って置いても「前進」するrock畑の音楽を見て見ぬフリをしながら独自の世界を構築しようとした・・・つもりが、ガラクタ市場でしかなく、設計図はいつまでたってもたいしたこと無い、退屈で、前衛音楽にも懐メロにも仲間にしてもらえなかった音楽。それを個性と言い張ったが、どこに群れているプログレも相互劣化コピーを繰り返し、近親相姦以外になくなって、種としていずれ死ぬ。

ネガティブに染めればこんなもんか。「プログレッシブロック」を70年代のいつごろかの、まだ目新しいものとして捉えられていたころの音楽と割り切れば、暇と金と楽器の演奏に強い興味を持つ人に一聴の価値はある。化石みたいなもんだけど、珠玉の一曲は確かに存在する。懐メロってやつだな。自分が心惹かれたのはいわゆるそういう音楽で、なにか技巧が前衛的であるとか、歌詞がどうとか言う話は知ったことではない。結局印象に残ったのは、大御所となったKingCrimson,Yes,Pinkfloydだけで、それ以外のプログレッシブロック音楽は全く持って退屈で魅力がなかった。

Yesは2000年ぐらいに出した”TheLadder”ってアルバムがあまりにも傑作でぶっ飛んだ。「プログレッシブロック」の名前はもう彼らの足を引っ張る醜い怨霊でしかない。美しく、温もりに満ちていて、神々しい。素晴らしい。KingCrimsonもまた、2000年ぐらいに出したcrimsonProjecKtと呼ばれる各種アルバムが面白くて、ドラムンベースの上にトラッディッショナルなプログレッシブロックを乗せる手法でぶっ飛んだ。

なんてことはプログレ以外のみなさんが当時よゆーで試みていることであって、そういえば自分はPinkfloydの曲で変拍子も変なコード進行も聴いたことがないと思う、プログレは結局なんなんだ。自分はなんか、ウサギと亀の話の、ウサギを見る。彼らは怠惰ではなかったが、その多くは足を止め、目を閉じて修練したのではないか。やがて修練自体が目的になり、ディシプリンは歪められた。みんな目を開いて、手を挙げながら駆けたんだぜえ?

要するにプログレッシブロック屋でしか売ってないから気にするな。

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