“All or Nothing”- Manchester City を観た

Amazonプライムによる作品。イギリスのプレミアリーグに所属するサッカーチームの密着系ドキュメント。想像していたものを遥かに超えるクオリティで、世間で評判になるのもわかる。その理由も何となくわかっていく過程がまた楽しいというか…サッカーに詳しくなくても楽しめます。流石に簡単なルールと用語ぐらいは知らないと盛り上がりに欠けるかな。

画面が広く、明るい。

自分が過去に見た事のあるスポーツのドキュメントって、あくまで記憶を頼ったイメージでしかないけど、なんというか暗い。インタビューはホテルの部屋。トレーニングは小屋の中、リハビリは診療室。ところがこの作品はあかるい。広い。この作品の舞台は世界で一番人気のあるスポーツの、レベルのかなり高いリーグで、わりと資金にも余裕があるであろうチーム。そういうチームの裏舞台や設備なんかが見れるだけでもすげーーーってなる。

ドキュメンタリーが張り付いているのは選手たちだけではない。何よりもチームを率いるジョブズ系の見た目の監督と、巨大なチームを支えるスタッフたち。なんなら追加で、NBA選手系の見た目のオーナー。そしてファン。このブレンド具合が絶妙。うちのカーチャンみたいな初老の夫人がチームのユニフォーム着て嬉しそうにキャピキャピ語るような場面など、実に印象深い。

映像が美しいとか綺麗とか凝ってるとかそんな話は言うまでもなく…。兎に角素晴らしい。そして、何より見ていて楽しい。そして、実に爽快だ。その理由は何と言っても、上手く事が進んでいる勢いのあるチームに密着出来たということに尽きると思う。マンチェスター・シティはこのシーズン、いくつもの記録を打ち立てている。圧巻のシーズンだったわけだ。それを言うなれば身内の視点で楽しめる。何より活力を得られる気がする。世間に非常に好評なのは、この爽快感にあるんじゃねえかなあ。

という事はプレミアの他のチームのファンが見たらぐぬぬぬぬってなるんだろうか。自分は特に贔屓の選手もチームもないので素直に楽しめた。スポーツ自体破滅させたい!ような思想を持ってない人なら、これはほんとお勧め。Amazonオリジナルの企画だから多分無料で見れる期間ながいよね?年末年始とかに良い。

「マイノリティ・リポート」を観た

面白いじゃん!毎度適当に書いているのでタイトルを原題にするのかカタカナ書きにするのかすら覚えがない。以下ネタバレ要素あるかもしれないけど15年前の映画だしよいですよね

普通の近未来SFでありますね。公開が2002年なので、スマホは作中に登場しませんが、変なジェットパックで空を飛んでくんずほぐれつアクションシーンがあったりします。SF映画でしか味わえない混沌なのかもね、この辺は。製作者、あるいはまあ、世間一般の人も入れて?未来をこんな風に、なんとなくこうなるだろうと予見していた世界。

この作品も予見が一つのキーなんだけど、つまりは管理システムの完全性がどうとかいう…またこれですか、というテーマ。ジュラシックパークもそんなじゃなかったっけ?2001年のテロ騒ぎからそう時間が経過しておらず、当時の政治的方針である国民管理体制強化への問いかけを含んでいる、とwikipediaには書いてあったがどーだか。この作品(というか原作?)のタイトルからも「切り捨てられる少数に真実が含まれるということもあり得るのですぞ」という、ぬか漬けの底に沈んでそうなほどに飽き飽き飽きする毎度の指摘が為されている…と理解する。多数決と少数意見みたいな場面では現実世界でこのテーマを放り込んでも「そりゃそうだねそういうこともありますね」でプリっと放り出されて終わってしまうもんです。それを便利に思って映画でも何回も使いまわされているんじゃないかとすら思う。結論が出なくても現実世界どおりですので、と言えるし、映画であるからにはHuh?みたいな結論でも良いんです。

ところで、一番印象深いシーンは、街中の広告が個人に話しかけてくる場面だった。街頭の”ポスター”がこの前買ったXXXはどうたった?なんて話しかけてくる。今でも似たようなことはブラウザやアプリの中だけではあるが、起こっている。いろんなサイトがグレーゾーンのまま放置されているしきたりに沿って個人向けの広告を表示している。2002年時点にもこのような広告配信はあったかな?インターネットはもりもりやっていた筈だが覚えてない。

この、覚えていないというのが怖いんだろう。今は実に露骨にamazonで探したものがfacebookの広告に出てくるなあ、なんて普通の事として受け止めてしまっている。そんな分りやすい場面ではなくて、もっともっとこう、絶妙なところで自分のリポートが活用されているとすれば、覚えなどなくて当然なんだ。考えてみれば不思議だ。なんで2002年のSFが僕のウォッチリストにあるんだ!?あっ。怖い。トム・クルーズのファンでもスティーブン・スピルバーグのファンでもねえぞ。アッアッ怖い。

まあAmazonプライムで無料になったのを適当に放り込んでいるだけなのだが、これでこの人はこういう作品を好む傾向がある、なんて分析が始まってしまう。再生してすぐにやめたのはどの作品か、飛ばしながら最後まで観たのはどれだ、二回観たのはどれだ、次にこいつが金を払ってまで観る作品を並べておこうなんてな。このユーザーはレコメンドを断る傾向があるからほげほげ、なんてぐらいの手の込んだ仕掛け、実際に導入されているのではないかと個人的には思う。商品広告の話を充実させてもなんかアレかな。

もう一つ、ストーリーのキモである預言の玉がなんかちゃちいのも面白い。ぐるぐるとウォータースライダーみたいなものを通って出てくる。普通にぼとっと落ちれば良いじゃねえかwなんて思った。玉には木目があるから偽装が難しいみたいな説明場面が作中にあったと思うが、この辺も今なら多分偽造可能なんではないかなあ。

「貴方はこの選択肢の中からこの商品を選ぶでしょう」という話から、「あなたはXX日XX時に人を殺すでしょう」というレベルに至るまでにはまだ隔たりがあると思われる。レベルの問題か?しかしどこかで実現に向けた努力がなされているんじゃないのかな。だってどう防ぐんだよ?

どうしましょうか。

どうしましょうか。

どうしましょうか。

オウムは別かもしれないけど、その他は数分前に、なんなら作中みたいに数秒前にでも身柄を抑えれば何事もなかったようななるだろう…。しかし事のあらましを把握してからそんなことに思索を巡らせてもなあ。結局は予知なんて本当にできる余地があるのか、という所に帰結するように見える。渾身のジョーク。よしんば本当にできたとしても、ある日突然に警察署のほうから来た人に連れ去られて死ぬまで自由がないという世界を受け入れるもんだろうか。受け入れる人はどのぐらいか、という算出ももはやAmazonさんやgoogle先生の仕事であり、真実は雲の中といったところか…。

誰だって自分はそんなことをしないと思って生きている。この発想はマジョリティよねきっと。

「たとえる技術」を読んだんだけど

えーと…これは…大喜利でしょうか…。ネタ本なのかも判別がつかなかったので、たぶんタイトルは釣りですテヘペロみたいな?

いろんな感情や行動を表現する言葉に、その程度を伝えるべく「たとえる」という方法を使いましょう、という体裁だと思うんだけども、さすが上手い事いうなあ、みたいに感心できる部分がほぼなかった。編集方針なのかもしれないけど、「~~~のように」だけで進めたからこんななんかアレな感じになったんでは。せめて本当に技術的なトピックでもあれば読んで面白いのかも知れなかったと言えなくもない感じがなくもなかったとおもえなくもないこともないのだが。

「飢餓海峡」を観た

ネタバレ。邦画の名作と目されるものの一つであるが、流石に3時間はなげーわ。

この作品のamazonプライムビデオの無料期間が数日で切れるようなので、とりあえず再生をポチっと。ジャケット(というか公開当時のポスター?)では連絡船でテロか災害パニックでも起こる映画なのかと思ったら、刑事ものだったのでびっくりした。

感想として言うならば…まあいうほど面白いとも思われず…ただ、「砂の器」を観た時のような、丁寧に作ってありますね、みたいな感想になる。どの辺がと言われても表現に困る。多分だけど、たぶん、たぶん、セリフの情報量が多いからかなあと…。文字数と言っても同じかもしれない。全部喋って説明した、みたいな。まあ俳優さんの芝居があってこそ成り立つんだろうけども…。

で、この作品の感想としては、おんなのひとって面倒くさくて怖いねえって。自分は某有名ミュージシャンのストーカー女事件を連想してしまった。いやいや、これまさにストーカー。

灰を差し出されて途端に諦めて態度を豹変させた辺りは、どうにも腑に落ちない…。何の灰でもいっしょだろがよ、なんすかそのリアクションは…しかしながら、このリアクションから、作中で刑事の推理した「海峡を渡った証拠を消すために船を焼いた灰」ではないのでは、という想像が膨らむ。…膨らまそうと思ったが、プライムの閲覧期限が切れてしまって、細かいところ再確認できないな。この話題やめまー。

どうにも何かと似たり寄ったりの印象が否めない。しかしこの作品こそが、その「何か」を制作した人々が目指したものであるかもしれない…とはいえ、そんなお勧めはいたしかねますねえ。

「ジャック・ライアン」を観た

ネタバレネタバレ。

同じものは幾つもあるでしょうね、という設定の、アメリカ合衆国のエージェントが活躍するドラマで、amazonオリジナルの企画。まあ製作の規模が大きい話で、見てて退屈なわけない。凝ってる映像もあり、派手な場面もあり。ただ、最後にはボスの犯人と主人公が追っかけっこしてハンドガンで撃ち殺して解決するあたり、まーたこれかよって思ってしまう。じゃあそれ以外なら納得?って言われても、答えに窮するんだけど。

水戸黄門とかダンディー鷹山セクシー大下のドラマと考えればまたこの展開か、の流れも「そういうもの」ぐらいで納得できる。主人公と出会う女性と懇ろになるパターンとかもハリウッド名産品ですし。しかしね、敵味方の二人が取っ組みあいもみ合って倒れ、そして落とした銃に必死に手を伸ばすパターン…これはさすがに笑ってしまう。ありきたりの極致でもあるし、また、シチュエーションは命がけなのになんだか嘘っぽさが前面に押し出されているように感じてしまう。どう言ったら良いか難しいのだけど…どんな場面でも演技であるなんてことは重々承知して映画を見ている。それでも役者の演技を始めとして画面に映るものに心奪われる、というのが映画の楽しみでしょうよ。このシチュエーションでは、「撮影現場」のイメージが強く感じられてしまう…アクション!の掛け声と共に床で転がっている俳優さんがうねうね動き始めるたんだろうな、とか。周りじゃ手の空いたスタッフが腕組んでそれを見ているんだろうな、とか。勿論、どの場面だってカメラの外側はそう大差ないとは思う。しかしこのシチュエーションの場面だけは何故かどうにも白ける、を通り越して笑えてきてしまう。

本当になんでだろうな。そんな思い入れにいたる理由が見つからない。

主人公が軍属経歴があるとはいえ、”本業”ではないようなのでジェイソンボーンみたいなド派手なアクションはない。けど、作中で如何にも現代っぽい手法で重篤な情報のやり取りがされていたりして、本ストーリーのキモになっているあたり、面白い。自分も実際にやったことあるからなあ。指令室から情報戦的な要素と現場で走って銃を撃つ的な要素がそぞろバランス良くまとめられた印象、なかなかの作品だと思いましたー、と。