ふでのゆくまま

市民の掟

数年前。どうでも良い業種のどうでも良い場所でバイトとして日々暮らしておりました。会社員のはずなのに時折平日の昼から登場する営業職の方々、または近所の学生。戦後の日本を復興させ、そしていま一線から身を退いたご老。そのような方々が日々ご来店するなかで、自分たちは少なくとも、この店の中では、彼らと対等に、客と店員という立場で、同じ土俵に立っていると思ってた。しかし社会というのは、途方も無い物事に物事、物量の果てに成り立つ第二の物理法則であり、子供の持つ林檎飴が天体の運行に寄与せぬように、窓を拭いても星空の輝きは蘇ることのないように、つまりは、全く以って枠の外に居ったという訳。

市民税の請求額が、その頃のある一時の月収と同じぐらいとなっている。それをコンビニで一括お支払いしてきた。たまたま今月の給与にある案件の自分の取り分が入っていたから、そんなことも出来たのだけど、支払ってしまえば最初から自分のものではなかったと思える。社会は、だから、途方も無い物量の果てに聳える、その手続き、ゆえに、歯車、螺子、クランク、おじゃまぷよ、わざわざ私目の所得から国民としての崇高なる納税任務を遂行致しましたと生logを残すには一旦我々に支払ってからまた日の丸掲げてご入店、財布から、嗚呼さっき子供の頃を思い出しながらお菓子を買った、千円札が出てきた財布から諭吉さんを呼びだすこと幾度幾度、バイト店員が同じ向きに並ぶ諭吉のあまりの荘厳さに言葉を失った、側頭脈が火を噴くようにモーレツな国民の義務、のうぜい!ぱぱぱーぱーぱーぱっぱぱー♪ら。はレベルがあがった!

というわけで、子供の頃さ、冷凍庫にこういうの無かった?なんか、チューブに合成着色料のサンプルかってぐらい怪しい色の砂糖水が詰まってて、凍らせてぽきんと折って、ちゅうちゅう吸うやつ。もう三時間ぐらい放り込んでるんだけどまだ凍らないな。冷凍庫がしょぼいからかなー。

今年は財布を紛失するなど憤りと失望の中で始まった。もうじき半分を過ぎ、その失態とは無関係にまたいろいろネガティブ要素を奉納しておるが、日々を亡骸に埋もれながらも生きたい所存、是。

1件のコメント

  • 冬の風鈴

    「凍らせてぽきんと折って、ちゅうちゅう吸うやつ。」  あった。確かにあった。  なかなか融けなくて噛み砕いて飲み込むんだよね! 最後はその容器のビニールの味がするんだよね。  明日、我輩も買ってみるか!  問題は、どこでちゅうちゅう吸うかだな~、会社じゃまずいだろうし・・・!?

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