どくしょかんそうぶん

「そしてあば星の進撃の巨人王子様ばばば誰もいなくなった」を観たり読んだり

原作は世界的に有名な作品。Amazonプライムで映像作品があったので、この機会に観た。読んだことはないので、ネタバレなしで映像を楽しめるぞーっと。特に大きく驚くようなこともなく、淡々と進んでおしまい。以下ネタバレだけど別にいいよね。自分も読んだことはないけど、結末知ってるんですもの。

作中でヒントになりそうなのは、レバーが無くなっていた、その一点と思う。あとはなんか画面の外でうまくやっていたんだろうってことになる。どうやっていたのか、を完全に無視しているとも取れる、清々しさ。爺が一人でどうしたってんだよ?って思うよね。熊の敷物の口はなんだったのか。原作1939年だからなあ、変なギミックを追加するわけにもいかない。

原作は世界的に有名な作品。読んだことはない筈なので、新鮮な気持ちで読んでみたけど、ふーんそうですか、ってね。ティーンの心に届くという噂を根拠に作られたジェーポップの歌詞のような頼りなさもあり、令和に眺めるチャップリンの文明批判みたいな時代の壁の厚みも感じる。カレーの王子様も食べたことないな、今度ためそう。めづらかな童心☆彡そうすればこんな話が心に刺さるように、ように…こんなん刺さるような大人もどうなんだと。

Amazonプライムでアニメ版があったので、ちまちま見た。一時期、コミックが無料公開されていたので、それを読んだことがあったが、何年前だろ。その時に読んだ記憶があるような部分を探して、だーいたいその続きから視聴した。ゲームみたいな世界観でとても面白かったんだけど、物語の風呂敷広げすぎてバスタードの二の舞があり得るんじゃないかと老婆心。原作コミックの情報を追ってみると、そろそろ物語も終了みたいなので、うまく着陸すると良いんだが。

ついでにバスタードの情報もググってみた。最後の単行本が出てから、そろそろ十年が経過しようとしている。作者の萩原一至氏はご存命だが、はたして物語は進むだろうか。公式サイトはflashで作られていたので、flashプレイヤーなんぞとっくにアンインストールしたので何も閲覧できない。そういえばバスタードは、オンラインゲームが作られる予定だったが、リリース前に開発中止になってしまった。当時華やかなりし、MMOのゲームになる筈だった。ゲームの攻略wikiが何事もなかったかのように当時のまま凍り付いているのは草。コキュートス。現実世界の遺跡の中にも、建設は進んだものの人が住まないまま廃墟になったような場所、あるんじゃないかな。忽然と消えた!?のではなく、最初からいなかったのだ。

https://wikiwiki.jp/bastard/

この時代の作家たちは、特に男性は肖像が現代とそう変わりない。アルマーニみたいなお高い紳士服とか、アディダスのスポーツウェアとか着せても似合うだろう。こないだ駅で坪内逍遥を見かけたぞ?なんてな。同じように現代人が当時の和装になったとしても、まあだいたい着こなすんじゃないかと思っている。でもちょんまげは流石にどうかしらん…。本作の舞台となるこじんまりとした売店。このような店の佇まいは、自分の子供の頃、学校の帰りに少し寄り道をして訪れた、あの駄菓子屋の雰囲気を連想させる。声をかけると奥の座敷からおばちゃんが登場する。串刺しのすっぱい烏賊の燻製が、プラスチックの瓶みたいな容器に売られていたっけ。本作は1923年刊行とあるから、100年前の話であるが、「Van Houtenのココア」なんてものまで登場する。ノスタルジーすら覚えないだろうか。比べて、ここ20年ぐらいの世の変わり方はとてもあばばばば。本作を青空文庫で読んだというのもまさしくそうだし、五歳児だって電車でスマホ弄ってる。昨今のおかあさんがたは「いないいないばあ」なんてやらないだろうね。

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