どくしょかんそうぶん

「1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365」を読んだ

タイトルから漂ってくる駄作の空気。

原題は「The Intellectual Devotional」とあり、同名のタイトルで何冊があるようで、それぞれテーマが異なるシリーズものといったところか…。そのまま訳すと「知的な祈り」とか言われるが、たぶん知的なもの、知的であることに対して献身的であるとか信心深いとかそんなニュアンス?これはたまにある、「邦題でやりやがった」パターンか。と思ったけど、実際読み進めるとこれは本書の内容を実に忠実に表現しているタイトルだと思う。実際のところまったく1ページには収まっていないが、一日一個賢くなりましょって感じ。まあ、電子書籍で読んだのでページ数なんて気にしないし、原典に1ページなんて書いてないもんな。

タイトル通りに項目が365項目あり、それぞれについてwikipediaみたいな蘊蓄と概要が書かれている。じゃあwikipediaでいいじゃんというツッコミがまさにどんぴしゃりん。それでも世界史の授業を振り返るような楽しさもあるには、ある。どういう基準で365項目というものをチョイスしたのだろうか、謎が残るところではあるが。読み進めてみると、著者の好みによるものなんだろうか、ネタが集まらず穴埋めしたんだろうか、「アメリカの作家」とか「イスラム教」関連が比較的細かい。曜日ごとにテーマ決め打ちしちゃっているから、ネタを薄める必要でもあったんだろうか。とはいえ、ブラックホールだとかオペラの楽曲だとか、内容が多岐にわたっていて読み物として確かに飽きが来ない。飽きるほど細かく書いてないともいえるか。「あゝこれは知っているぞ(ドヤァ)」という感想を抱く項目があることも、本書の一つの狙いなんだとうか。読んだ時の満足感という意味ではね。

自分は「哲学」カテゴリはほぼ全部読み飛ばしたけど、それなりにそれなりの面白さがあった。本書を読むと改めてインターネットがもたらしたものを大きさをかみしめる。本書のお値段3000円となっているけど、Amazonプライムは無料で読めるし、またググって出てくるもののコピペだけでも本書以上に充実したものが作れそうだ。そういう意味ではAmazonプライム以外で読む人いないんじゃない?という一冊でもある。記憶に残っている内容は「ユリシーズ」という書籍について、「そういえば読んだことないなあ」と思ったのと、ドストエフスキーが絶賛されていた…と思う。

おもいだせねーわググるかー。

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