「築地ワンダーランド」を観た

思いのほか良作で、心の底がふわりとあったまる感激を覚えた。もちろん本作もAmazonプライムの無料枠で視聴。

最近移転してしまった築地市場を、結局訪れることはなかった。勿体ない話だ。刺身大好きなのになー。このドキュメンタリーはもちろん移転の前に撮影されたものであるが、移転の話に揺らいでいた時期でもあったのかもしれない。コピーライトには2016年とある。どうたったかな…?

作品のテーマは「仕事場を覗いてみよう!」という社会科見学ノリに留まらない。お魚のドキュメントというと、ベーリング海のカニ然り、船の上の漁師に物語が集まるような印象もあるが、ここでは”市場”の人々が中心である。水産会社、仲卸、板前、シェフ…。その歴史に魅せられた人々、給食に関わる人々…。

淡々と仕事をこなす様が静々と描かれる。世界一の鮮魚市場と幾度となく紹介されるも、画面は実に穏やかだ。ただの騒々しさは描かれない。仲卸人も、板前も、静かに力強く、築地の人々同士の信頼を、仕事の日々を語る。まるで史蹟の護り人。何度となく、漁師が命を懸けて獲ってきた魚を扱うその使命の重さを語る。そら実際のところ、現場では荒々しい場面もあるだろうけど、本作ではそういった一面を、落し蓋で閉じ込めることに成功している。とろ火。祭祀を眺めているようですらある。

これは実に良作で、お勧めです。くだらないジョークのないレビューと仲買人はは信用できる。ますます足を運ばなかったことを後悔するばかり。

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