ふでのゆくまま

大國魂神社へ行ってきた

https://www.ookunitamajinja.or.jp/

行ってきたといっても毎度のただ訪れてみた、というばかりのお散歩であります。
地図など表示しながら追って頂けると臨場感でます。効果には個人差があります。

電車を乗り継ぎ、「是政」という駅で降りる。小さな駅だ。そもそもなんで訪れてみようと思ったのかというと、何年か前の流浪の番組でこの地点でオープニングを取っていて、その風情に興味を持ったという塩梅。普段行くまい、というルートで是政駅下車をしてみた。土曜日の昼ぐらいであったので、競艇の客などで根本敬のような世界でも展開されているかと期待したが、おばちゃんが甲高い声でおしゃべりしながら改札前で待ち合わせをしているのみであった。ここより徒歩で府中の競馬場横を通り、大國魂神社へ向かうことになる。

その、出発してすぐに、大きな橋が目に付いた。目的とは全く逆の方向であるが、のらりくらりと近づく。随分と立派だ。ほえーと見上げながら中ほどまで行き、折角だから割り切る。Googleマップによればこれは多摩川。歩いて多摩川を渡るなど今後ないかもしれない。わはは。さらば神奈川また来るぞ、と踵を返す。往復するなど近隣に住まうのでもなければ絶対にあるまい。わはは、わはは。

今調べたら渡った先は東京都稲城市であった。クソが。

河川敷にお住いのかたの住居を見下ろし、立派な橋の構造を見上げ、元の道に戻るとあとは地図で見たなりに歩いていくだけではある。残念なことに、競艇と同じような期待をしていた競馬場の賑わいが全くなかった。何も開催していなかったのであろうか。中に入ればそれなりに賑わっているのだろうか。こじんまりとした府中市役所を通り過ぎ、大きな通りを右折するとそのうち右手に神社へ続く参道が見える。

中に入ることだけを考えれば結構な遠回りをしたが、まあ何となく。一軒だけ露天商が何か焼いていたが、その奥手には土産物屋もあった。交通量の多い通りはまさに流浪の番組で見た印象のまんまで、後で調べるとこれが旧甲州街道であります。中の景色は、やはりなんというか、都会の神社である。しっかりした建物、整備された道。イベントの告知などはってあったり。

宛もなくフラフラすると、休憩所があった。歩きとおしで正直疲れた。ありがたく休ませてもらう。皇室の雑誌など置いてあり、珍しいものがあると読んでいあると、精神の常道からやや外れた系の人が「○○様のお写真だー」などと独り言を発しており、コンタクトを試みているのではないかと察したのでそそくさと退散する。なんでここで根本敬要素にぶち当たるのだろうか。

北の出口を出るとまっすぐに伸びる道がある。なんだか京都っぽい。大きな寺社の入り口が丁字路の突き当りになっている、このパターン。きっと大昔からこの通りには人々の賑わいがあったのだろう。現在においても広い道幅に大きな木々の緑が生い茂り、大変に良い感じの通りだ。少し行くと京王線の府中駅が唐突に表れた。もう帰るだけなので乗ればいいものを、律儀に予定通りの帰路となる、南武線府中本町まで移動する。

京都っぽい、などと言ってみたが総じて坂道をくねくね、如何にも東京の道であった。京都の街並みとはすなわち古の平安京。授業で知った所では当時の中国の長安に倣ったと。もし京都がローマなどに倣ったら、この大國魂神社のまわりもどうなっていただろう。しかし当初は街などなく、ぽつんと野原に神社が建てられた利したのだろうか、どのあたりでこうして街に取り込まれていったのか…。

なんて妄想してたら、最初に挙げたリンク先に全部書いてあったわ。そりゃそうか。とは言え当時の風景が目に浮かぶようなことはない。それでもあの界隈は、すき家のバイトの呼び込みの声にすらなんとなくこう、「日本の歴史」の一端が感じられるような界隈ではあった。

帰りの電車で仕事の電話が来てとても豊かな気持ちが削がれていった、ある休日のことで御座いました。

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