どくしょかんそうぶん

筒井康隆 「聖痕」

当然ながらネタバレ満載なので未読の方は…と言いたいところなんだが。以下、男性器官のことをちんこと表記しています。

小説と言われるカテゴリの読書は久しぶりだった。前に読んだ”小説”はなんだったろう…?

それは#$%&が燃える温度 « 殯、

華氏451だった。三年も前だ。あまり面白くなかったと記憶しているが、上記の自分の文章の投げやりっぷりは一体どうしたことか。いつものことじゃねーかと思われた貴方はツウですね。一杯お付き合いを。葉月という店が良いでしょう。

主人公は幼少時にちんこを切り取られるという目に遭う。という事件が作中そんな重大な要素だったのかわからなかった。この件に関して、特にアクシデントが起こらず物語は終わる。もちろん何一つ起こらないというわけではないんだけども。作品のタイトルにするほど何かあったか?絵はサザエさんでもいけるような、どこかほのぼのした世界を感じてしまったのだが、はたして。

ちんこがない故に形成される性格、あるいは何か医学的根拠のある特質というものが実在するのかは知らないが、作中では声変わりしない、ヒゲが薄い、性欲がないといったあたりが具体的に書かれている。葉月の従業員室を知人のセクロス部屋としてあてがってしまうのは、そういう性格によるものだろうか?だからといって、それに関したアクシデントも特に起こらずに物語がすすんだ印象だ。平穏である。さも当然とばかり。磯野家だな。カツオは波平に歯向かわないし、マスオさんは酒場で酔客に滞空時間の非常に長いドロップキックをくらわしたりはしない。

知人達がご自慢のレストラン葉月で逢瀬をしててもへのかっぱ。これはではちんこの有無による人格云々ではなく単なる阿呆だと思うのだが。

最後の台詞も「ちんこがないからこれまで好き勝手出来ました」という意味にとれるだろうか。順調な人生の物語でした、という印象だけが残った。うーん。なんだこれ。氏の「旅のラゴス」という作品を確か読んだ事がある筈で、特に何も覚えてないけど良い雰囲気だったと記憶している。そういうなんとなしに心に引っかかる現象となるの、面白いもんだと思うのだけど、この作品は何とも感想文を書くのに困る。残らなかった。

あるいはどこかに記述トリックのようなものでも仕込まれていたのではないか、と勘繰ってしまう。読み直す気力も時間もねえわーい。

書くことに困ったから嘘でも書くか。主人公は異星人に襲われて失ったちんこを取り戻すため、銀河の彼方へ復讐の旅にでる。全世界待望の沈黙シリーズ最新作。沈黙の陰茎。May f#$k be with you.

わははははははは。面白くない。以上でーす。

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