ふでのゆくまま

第二回 将棋電王戦 第四局  塚田泰明九段 vs Puella α

凄いものを見てしまった。

相手は故米長邦雄・永世棋聖を打ち負かしたボンクラーズ、を改め、Puella α(ぷえらあるふぁ)。強いのはわかってたけど、こうも圧倒的にやられてしまうと、もうダメだ。あの局面、神が打っても勝てない。完敗。解説の木村一基八段は「タオル投げてあげたい」と勝負を諦めた。これにて5戦中4戦を終えて、コンピューターの三勝一敗となり、人類側の負け越しが決まってしまったわけで、最終戦を残して大変に残念な結果となった……。

 か に 思 え た の だ が

結果は持将棋、つまり引き分け。完全に負けの局面から粘ること数時間。引き分けに持ち込める特定条件を達成するため死力を尽くし、条件の指差し確認で会場の笑いも取り(笑)、ついには条件を達成。塚田九段から持将棋の提案がなされ、Puella α解説者の伊藤氏はそれを受けた。これで規定により引き分けに持ち込んだ。終局直後のインタビューで、「自ら投了を考えましたか?」と聞かれた塚田九段は、感極まって声が詰まり、目には涙。俺の目にも涙(´;ω;`)

「人類対コンピューター」などと盛り上がって毎回書いてきたけど、肝心なところを忘れていた。A級棋士は人類を超えたところにいるのだ。天才と呼ばれた少年、極まれに少女、が、奨励会に集まり、その僅か二割、天才の中の天才がプロと名乗ることを許される。天才の中の天才の中の天才がタイトル戦に挑んだり、高い勝率を残し昇級し、天才の中の天才の中の天才の中の天才がついにA級の舞台で戦うことを許される。

みうみう、修羅となりて星を砕かんとす。

いざ。

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